表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/3

第2話 決闘

第2話 決闘


少し静かになった室内、

数人が会話を楽しんでいる。


その静寂を切り裂くように、

1人の女性が声をあげた。


「あの、先程は人数が多くてよくわからなかったので、

もう一度自己紹介をしませんか?

親睦を深めるためにも…」


1人の女性の発言により、凍りつく。


ここは私立高校入学式後のPTA。

親同士の初対面の場である。


輝かしい洋装と装飾品、余裕があり堂々とした表情の女性。

彼女は「まず私から…」と、自己紹介を始めた。


「私は、カトウ トクヒロの母のヒロミです。

よろしくお願いします。」


ぱちぱちぱち…


周囲の控えめな拍手が教室を包む。

周囲は少し安堵した表情を浮かべた。


平穏な空気の中、その雰囲気を

切り裂く一枚のカードが

1人の聴衆へと差し出された。


カードを差し出し主導権をつかんだ女性は

続けて声をあげた。


「旦那は◯◯電力の部長で、年収は…

……。………。

よろしくお願いします。」


いきなりの強カード、夫の年収=戦闘力。

周囲のマウントをとるには十分、最初からクライマックスのように思えるレベルである。

そのカードには女性の発言が箇条書きされていた。


そう、ママ友用名刺である。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ