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第1話 静寂
女性の前に倒れる男性、
その女性を奮い立たせた卑劣な過去とは
プロローグ
「俺は、弱いな…」
そう呟いた私は、1人の女性と子供の前にひれ伏すのであった。
第1話 静寂
ざわめく部屋の中に、大人が男女30人ほど集まっていた。
ざわつく室内、両隣で会話する人、よそよそしく下を向く人、腕を組んで考える人、様々であった。
このざわつきを遮り、
壇上にいる男が声を上げた。
「本日はありがとうございました。
これにて終了とさせていただきます。」
終了の号令とともに数人が席を立ち、部屋を出た。
部屋にはまだ、席を立たず、15人ほど残っている人がいた。
残りのメンバーに共通していたのは女性だということ。
室内は少し、静かになった。