結ばれた想い
「ロニン。おまえは俺のことどう思ってる」
シュンの発言に、ロニンはまたも顔を真っ赤にした。
「え……それは……えっと……」
「らしくないと思ったよ。俺が《国を作る》なんてな。そんな面倒くせえこと、昔なら考えもしなかったよ。それを変えたんだ。おまえがな」
「…………」
シュンのひとり語りに、ロニンは答えることができない。やっと収まったはずの心臓の鼓動が、またも激しく再燃する。
なにも言えない。
頭が真っ白で。
口がからっからで。
そんなロニンの唇を、シュンが優しく塞いだ。
「ん……」
暖かかった。
長らく忘れていた、彼の温もりだった。
「結婚しよう」
ーーそれこそは。
ロニンが渇望しながらも、絶対に叶うはずがないと思っていた夢でもあった。
人間とモンスターだから。
絶対に関わることのできない種族間だから。
それでも彼は、こうして私のことを愛してくれている……
「……はい」
小さく、本当に小さく、ロニンはそれだけを答えた。
「あ……ん」
そんなロニンを、シュンは優しく押し倒した。
そして新国・シュロンは、徐々にだが確実にその勢力を増していくーー
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