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初めての1歩

「な、なんと……」

「皇女様がついていくならば、部下の私たちはどうなるのだ……?」

「そ、そりゃあやっぱり、なぁ……」


 皇女セレスティアの発言に、騎士たちはどよめきを上げた。

 次期国王たるセレスティアが、いかにも珍妙な国作りに加わると言ったのだ。しかも、さっきまで敵対していた魔王と一緒である。これに驚かない者がいようか。


 セレスティアは騎士たちを一瞥すると、やや沈んだ声で告げた。


「あなたたちも……私のために戦ってくれてありがとう。ついてきたい者はついてきなさい」

「セ、セレスティア様……」


 モンスターにはとことん嫌われている彼女だが、人間たちには多くの信頼を寄せられている。


 皇女にして一流の魔術師、そして孤児院を立ち上げるほどに慈悲深い。これで人気が出ないわけがない。王都の民たちも、セレスティアには強い支持を寄せていた。さもなくば、此度こたびの作戦でこれほど多くの騎士が派遣されることはなかったろう。


 だからこそ、生き残った騎士たちはここでもセレスティアへ忠義心を向けるのだった。


「皇女様のためならば……私たちはどこへなりと!」

「そう……ありがとう」


 セレスティアはにっこりと微笑むと、シュンに向けて告げる。


「孤児院の子たちを残してはいけない。子どもたちも一緒に《新しい国》に連れて行っていいわよね?」

「ったりめーよ」


 シュンは当然のごとく頷く。

 国民は大事な宝だ。いくら幼い子どもとて、来る者は拒まない。むしろ大歓迎だ。


「ロニン。どうだ、モンスターたちは俺の国に来てくれるか」

「うん……みんな行きたいって言ってる。平和な生活を送りたいって」

「そうか……」


 ならば、モンスターたちには改めて交渉するまでもあるまい。

 シュンはロニンを強く抱き寄せながら、人間とモンスターに向け、強く宣言した。


「さて、さっきまで戦争していたところではあるが、過去の争いはこのさい水に流そう! 新しい時代に向けて、どうか俺についてきてほしい!」


「はっ!」

「ピギャー!」

 人間とモンスターが、初めて呼吸を合わせ、シュンにひざまずいた。

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……とお願いすればポイントがつきやすくなるって某サイトに書いてありました。

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[気になる点] 誤字が多いですが誤字脱字の訂正を受け付けてないので気になりました
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