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剣と正義

王都テングラン

夕刻頃、セアルド達は王都に着いた。

「皆ありがとう。この恩は忘れない。これから私はクライドと王に事後報告してくる。先に兵舎に戻って休んでいてくれ。」セアルドは深く礼を述べ城に向かった。

兵舎に向かう途中、「すみません。少し訓練所に寄ってから帰ります。」と焔が言った。

「そうか、俺たちは武器を武器屋に預けてから兵舎に戻るから遅くならないようにな。」クレイン達とわかれた。


訓練所の川の前

『阿礼須様、現れて頂けませんか。』

そう願うと炎と共に阿礼須が現れた。

「先の戦い見事であったな。」

「私は炎を出すだけで戦士長みたいな技を使えません。どうか力の引き出しかたを教えてください。」焔が頼むと阿礼須は言った。

「君の方術を発動する力、術力は神である私が与えたもの。ただこの術力で技を発動すると制御しきれないリスクを伴う。」

「それでも誰かを守ため強くなりたいんです。」

「ならば、これを使うがいい。術の発動は『紅蓮の大火よ我に従え 神宝刀 天紅』だ。」そう言って阿礼須は炎を纏った刀を授けた。

「ありがとうございます。この刀に誓って正義を貫くことを約束します。」

「そうか、ならば信じよう。私は少し現れられなくなる。次に会うのが楽しみだ。」そう言い残し阿礼須は消えた。


地獄

「こんな死にかたはかわいそうですが冥界の王が地獄で死ぬなら本望でしょう。では、さようならっ」仮面の男が剣で覇死須を斬ろうとした瞬間、男の周りを紅蓮の炎が包んだ。

「・・・随時と遅かった・なぁ、」覇死須が言うと「申し訳ありません、叔父上。いま助けます。」そう言って阿礼須が現れた。

「今まで逃げ隠れした神様が何をするんだい、」笑いながら男は聞いた。「貴様を倒す。『我は、紅蓮を纏、戦いに身を投じ、平和を勝ち取る 真天界西方炎将軍 阿礼須』」阿礼須は炎の鎧を纏、男に向かって『炎縛術神技 豪爆渦龍禁』炎の渦に男は巻かれた。「まだだ、」『奥義紅蓮大火 火鳥群爆』火の鳥の群れが男に向かっていき爆発した。だが、「がっかりするなぁ。火の神様がこの程度かぁ、弱いよ~っ」『雷霆よ敵を凪ぎ払え、神怒雷撃』雷により炎の渦も火の鳥も消えてしまった。

「何故、父上の雷槍をっ」

「知らなかった?君の父上は神じゃなくなったんだ。」

阿礼須は驚き動きを止めた。

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