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序章

今は昔、神々が住まう世界、名を真天界。神々を束ねる長である神帝 愛美那を初め、名高い神々が存在し、人界を救済・守護していた。だが、数千年に1度だけ人界を滅亡に追い込もうとする地獄の悪魔との聖戦があった。そして今正に新たな聖戦の火蓋が斬って落とされようとしていた。

人界に冥府の扉が突如出現し、おびただしい数の悪魔が地を這いてきた。指揮を執るのは、仮面をし黒い羽を身に巻く者だった。

神帝は直ちに天軍を送った。天軍西方部隊騎馬歩兵合わせ約1万。指揮を執るは西方神王の息子 阿礼須、西方一番の武神であった。阿礼須は炎の剣を振るいたちまちと悪魔すを打ちのめした。次の瞬間地上に赤黒い光が走ると阿礼須ともに兵も動きを一度止め数秒後、天軍同志の斬り合いが始まった。半時もせずに天軍は全滅。地上には血の川が出来るだけの死体が転がり、阿礼須と仮面の者もきえていた。

直ちに、神帝は各神王を召集した。

北方神王 雄伝院。南方神王 師芭。東方神王 紗我。西方神王 世優須。

会議の内容は今回の被害、また今後の敵の出方についてであった。世優須は息子の軍について問いただされたが、兵も息子も一枚岩のように裏切る者はいなかったと言う。

現段階で最重要課題は、消えた阿礼須と仮面の者と冥府の扉だ。神帝は扉周囲に結界を張り悪魔の進行を止めている。神帝といえど容易に扉は壊せない。

雄伝院は言った。「冥府の王・覇死須に問うしかあるまい。」

覇死須は西方神王の弟であり、闇に心を売り前聖戦の引き金となった者だ。今は天軍の監視下で磔のまま牢に入れられている。

「私が行こう。弟は私がいかねば口もきかん。」すぐさま世優須は牢に向かった。その直後、天界に赤い光とともに牢の反対側に落雷がおちた。現場には紗我が向かった。そこには仮面の男が、覇死須を抱え別の次元に行く瞬間だった。あと一歩届かずにげられた。

覇死須は弱りきった状態で、彼の力は彼の宝具によって解放される。だが、前聖戦の最中、世優須の槍によって宝具は破壊された。宝具がない以上、力はほとんど使えないに近い。

雄伝院、師芭、遅れて世優須が現場に現れた。紗我は世優須の胸元をつかみ言った。

「貴様はもしや奴らと通じておやらんか。おかしいだろうに、連れ去られたのは息子の次は弟。貴様の周りばかりだろう。」

「なにを言うか。違う。私は決して裏切ることはしない。見損なうな。」と世優須は言った。

「しかし、いささか引っかかる点があるも事実。この混乱の最中、何故神帝邱より近くの貴様が遅れた。」師芭は尋ねた。

「私はただっ、」世優須が反論しようとした瞬間『結・縄・縛・剛光縛』雄伝院は光の輪で世優須の口と手足を縛った。

「此度の件、ワシが神帝に報告する。お前は少々謹慎していてもらう。これは叔父であり同じ王各であるワシの情けだ真実が明かされるまでじゃ。各王方、異論はあるまいな!」

師芭も紗我も頷いた。


三日後。神帝の伝令が世優須の屋敷に来た。

「此度の神帝のご判断は世優須様の力が敵の狙いかもしれぬとのことで、力は当面封印するとのことです。」

「何故だ!」世優須は怒鳴った。

「話は終ってません。あなたの謀反の疑いを晴らす事は不可能とし。西方軍指揮を返還、神王権剥奪、地上へ追放となります。」

いい終えた瞬間、方術衆が現れた。

「やめろ!違う私は裏切っ!」遅かった。世優須が反論しようとした瞬間身体に雷の紋様が現れた。

「なにもおかしくはない。貴様が冒した罪だ。」方術衆の後ろには師芭がいた。

『我が刃よ悪し者をつらぬけ御牙天通刃』世優須の胸元に光の剣がささった。『縛術真奥技・神縛の五暁鉄柱』次に5本の鉄の柱に囲まれ光の輪がどんどん締め付けていく。

「去らばだ。」次の瞬間地面に穴が空き、柱ごと地上に世優須はおとされた。裏切る者の汚名とともに、嘆きの慟哭は響いた。

西洋の高き山に嘆きの神眠る。


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