武道大会3
今俺は、本戦出場者の控え室にいる。この控え室は予選の会場となった控え室とは違い男女一緒であった。
今いる女の数はそんなに多くなく2〜3人程度しかいない。その中にミラの姿はなかった。
まあだからといって蓮が心配するかというと、
「遅いなミラは、何をしてるんだか。あいつの事だから予選突破したけど控え室の場所が分からなくてあたふたしてるか、それか予選でとてつもない敵と当たってしまい、やられてベッドの中かそのどっちかだな!!」
と勝手に決めつけ、我ながら的を射た答えだな。うんうん!!とうなずいていた。
とそのとき、扉の向こうから気配を感じ振り返った。
ギィィ!!
そこから顔を出したのは、ミラだった。
ミラも蓮を見つけたのか小走りで向かってきた。
「蓮!!蓮も予選突破したの!?」
「ああ、まあな。それより遅かったじゃないか、強い奴と当たったのか?」
「ううん!ちがうよ。ただ道に迷っただけ。強い人とは当たんなかったけど雑魚ではなかったな。魔法つかっちゃったしね。」
「へ〜ミラに魔法を使わせたのか。たいしたもんだ。
まあでもこれからが本番だからな、気張っていかねぇとな。」
「うんそうだね〜これからが本番だよね〜この中にもちらほら強い人いるし、すごい楽しみだな〜」
俺とミラが話しているとどこかから声が聞こえてきた。
『は〜い皆さん〜予選突破おめでとうございます。そして君達にはこれから明日行われる本戦の対戦表を作りたいのでクジを引いてもらいたいと思います。いまからそちらに係員の人が来ますから順番どおりに引いてくださいね〜』
そこで声は聞こえなくなり、ドアからは3人の黒服にサングラスを着た男達が入ってきた。
その手には二つの箱と二人で持ってきたホワイトボードがあった。
そのホワイトボードにはすでにトーナメント表が二つ書かれてあった。
「ではこれよりお前達にはこの箱からクジを引いてもらう。男は右から、女は左から引いてもらう。今からお前らに付いているバッチの番号を読み上げるから、呼ばれた奴はクジを引きに来い。では1番から!!」
こうして始まったくじ引き、俺とミラの番号は254番と325番であり、まだまだ呼ばれる雰囲気ではなかった。
〜〜10分後〜〜
「最後325番!!」
とミラが呼ばれ、ミラは箱の中からクジを引いた。それをホワイトボードに書き
すべて終わった。そしてトーナメント表が配られ、それを持って皆ホテルやら家やらに帰っていった。
第一会戦のミラと蓮の対戦相手は、
ミラルーク・ジェイ・アスフィルVSシンドリー・キルバイサー
水月蓮VSグラム・ゾルグ
という組み合わせになり。二人が宿に帰ろうとしたとき声を掛けられた。
「よう、お前が蓮か!明日はお互い全力を尽くそうぜ!!」
と言って蓮の対戦相手のグラムが手を差し伸べてきた。俺もその手を取り、
「ああ、全力を尽くそう。明日を楽しみにしてるよ。」
握手をして分かれた。
一方ミラの方も声を掛けられていた。
「あなたがあのこの世界にあるあらゆる魔法が使えるという≪エレメンタルマスター≫の二つ名を持つミラルーク様なんですね!!私シンドリーって言います。
こんなところで会えるなんて、私すごい感激です。あなたに憧れて私は魔法使いになったんですよ!!」
「そうなんだ〜そういってもらえるとうれしいな〜で・も明日は私容赦しないよ?だからあなたも本気で私と戦ってね〜楽しみにしてるから。」
「はい!!明日は私も本気でやらせてもらいます。たとえ憧れの人でも私はあなたを倒すために全力を尽くします。だから覚悟してくださいね!!それじゃあ私はこれで。」
そう言うと、転移魔法を使って居なくなってしまった。
「おいミラ、話は終わったか?俺たちも帰るぞ。」
「うん今行く〜」
そして蓮達は会場を出た。