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精霊と崖っぷち

しばらく草原を歩くとまた森があった。中に入りひたすら出口を探して進む。途中多くの魔物モンスターにでくわしたがほとんどが雑魚だったのでとりあえず倒してから売れそうな物を剥ぎ取った。

そうしているうちに出口が見え、森を抜けた。そこには平坦な大地があった。そこを歩いている旅人が二人いる。少し間を空けて歩いていた

一人は上体を前に傾けて今にも倒れてしまうかのような形で歩いていた。それとは対照的に少し前を行くもう一人は汗一つ流さず疲れた様子も見せないで歩いていた。


「ね〜蓮、私疲れたから休みたい〜」


一人の少女は自分より少し前を歩いている一人の少年に言った。


「さっきからうるさいぞミラ!!もうすぐアルカニア王国に着くからそれまで我慢しろ!」


「でも〜もうダメ〜死んじゃうよ〜」


「そんぐらいで死んでたまるか!喋る気力があるならまだ大丈夫だ。あきらめるな!!」


「うう〜この人でなし〜ばか〜死んじゃえ〜」


「人の悪口言う暇があったら歩を進めろ!!」


「もう、本当にもうちょっとで着くの〜?」


「ああ、そのはず。地図ではここらへんなんだ。」


一人の少年改め蓮は地図を取り出しミラにも見えるように広げ、目的地を指で指した。


「んん!?あれじゃないかな蓮!!」


一人の少女改めミラは地図を見た後走り出し急に止まって蓮に言った。


「どれだ!?」


蓮も走りミラに追いつく。ミラが立て板場所は崖だった。平坦な大地の先が崖だなんて思わなかった蓮は少し驚いた。


「うわっ!!あぶね〜落ちたら死ぬんじゃないか!?」


「そんなことはどうでもいいの!!ほらあれ見て!!」


ミラが指を指したのは崖の斜め下、そこには国としてはかなり大き目のまさに大国って言う感じの国があった。


「うお〜すごいな!!でけぇ。」


蓮はここに来てから見た国の何処よりも大きい国に感嘆の声を上げた。


「ね!!すごいでしょ蓮!早く行こ!?」


「ああ、でもさどうやって行くんだ?まさか・・・・」


「そのまさかだよ。ここから飛んでいくんだ。」


「いや、無理、俺却下。」


「なんで?」


「落ちたら死ぬじゃん!?」


「大丈夫だよ!!私が魔法掛けてあげるから安心してよ。絶対に落ちないから。ね?」


「分かった。ミラを信じるよ。」


「えへへ〜ありがとう。じゃあいくよ。『大いなる風の精霊よ我が前に姿を現せ』」


ミラの足元に魔方陣ができその中から小さい手のひらサイズの緑色の精霊が出てきた。人間だったらかなりの美人だったに違いないと思わせる容姿だった。


「ん〜〜!!久しぶりにでられた〜ミラ!?久しぶり〜〜〜会いたかったんだよ〜」


そう言って緑の精霊はミラに抱きついた。


「うん。久しぶり、シルフィー私も会いたかった。」


ミラはシルフィーと呼んだ精霊を抱きしめかえし、その後、手のひらに置いてこれからしてもらいたいことを話した。


「シルフィー、私と蓮をあそこの国に連れて行って。」


「うん!!いいよ。ミラのお願いだったらなんでも聞いちゃう。でもさ〜一つだけ聞きたいんだけどこいつ誰?」


シルフィーは蓮を指差して言った。


「シルフィーこの人は水月蓮君だよ。私の旅仲間なんだ。」


「俺は蓮だ。そうよんでくれ。後ろの剣は黒帝だ。よろしく。」


「おぅ、よろしくたのむぜぇ精霊の嬢ちゃん。」


「嬢ちゃんじゃなくてシルフィーです。そしてあなたは魔剣ですね。一応よろしく。」


自己紹介も済んだところでミラがじゃあお願いと言った。


「分かったわ。浮遊の魔法を掛けてあげる。」


シルフィーがそれ!!と言うと蓮とミラの体が魔力に包まれ、宙に浮いた。そしてそのまま崖伝いに急降下するとそのままアルカニア王国まで普通の人間では視認できない程の速さで進んでいった。


「はい!到着〜」


突然止まった。目の前には大きな門がありそこにいた門番がいきなり現れた蓮達に剣を向けた。


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