これからの事2
あの後、意識を戻したミラと炎龍の角を持ち帰りマスターのもとに行った。
「おお、お帰り二人とも。無事ドラゴン倒せたようだね。角をこっちへ、うん。確かに本物だね。じゃあちょっと待っててくれ。報奨金持ってくるから。」
そう言うとマスターは奥にいった。
ーー数分後ーー
マスターが茶色の質素な布袋を持ってきた。それを俺たちに渡して
「はい、報酬の15万ソルトだよ。ああ、それと蓮君ギルドライセンス貸してくれるかな?」
といってきた。
ライセンス?そんなの何に使うんだろう!?
そう思いながらもギルドライセンスをマスターに渡した。
するとマスターはライセンスを受け取りそれを緑色の箱の上にある挿入口に入れた。
しばらくすると、下にあった穴から落ちてきた。それをマスターは拾うと俺に渡してきた。
「おめでとう。CランクからBランクになったよ。」
「え、あ、ありがとうございます。でも何故?何でBランクになったんですか?」
「それは君がドラゴンを倒したからだよ。ドラゴンはSクラスのモンスターだ。それをCランクの君が倒したということは、Bランクのモンスター100匹分にも相当するんだ。
だから君は一つランクが上がってBランクになったんだ。ちなみにAランクになるためには君達が倒してきたこの炎龍をあと2〜3体くらい倒さないとAランクに昇格はないな。まあせいぜいがんばることだ。」
マスターはそう言って店の奥に行ってしまった。
俺らはお金も入ったことだしこれからの事を話合うために俺の宿に行くことにした。
夜なので辺りは真っ暗だが俺が泊まっているところは宿屋兼酒場なのでまだ営業していた。
カランカラン!!
「いらっしゃいませ〜って蓮君じゃん。ん!?なにその女の子、もしかして蓮君その子にあんなことやこんなことをするつもり?」
あんなことやこんなことってなんだよ。と思いながらも言っている意味は分かるので即座に否定した。
「違う!!そんなんじゃない。こいつとはただギルドで会ってパーティーを組んで一緒にやったから今後どうするのかを話し合うためにここにきたんだよ。勘違いするな!」
「え〜なにそれつまんな〜い。まあいいや。話し合うのはいいけどもしここに泊まるだったら
あたしに声掛けてね。部屋用意するから。」
「ああ分かった。その時はそうするよ。」
ナミがまだ何か言おうとしたけど他のお客さんに呼ばれていってしまった。
俺たちは扉の前に居てもしょうがないので俺の部屋に行った。
「ここが俺の部屋だ。入っていいよ。」
扉を開けてミラを部屋に入れる。
「ふ〜今日は大変だったな。ずっと歩きっぱなしだ。」
「うん。そうだね〜私も疲れちゃったよ〜」
「でさ、これからどうするよ?俺は明日にでもここを発つつもりだけどミラはどうする?
明日俺と一緒に行くか?」
そう俺が言うとミラはえ!?っていう感じの顔になり
「私、蓮と一緒に行ってもいいの?」
「ああ、俺はいいよ。ていうかそのほうがありがたい。俺にはこの世界の常識がわかんないからそういうのを教えてくれる奴は黒帝しかいないんだ。でもこいつとは町中では話せないだろう?でもミラだったらどこにいっても普通に話せるし、なんといってもミラは強いからな俺としては一緒に行動したいと思っている。どうだ?」
「うん絶対いく。私もね旅人なんだ。だから蓮と同じ色々な国を旅してるの。でもね最近一人は寂しいな〜って思い出してきたんだ。だから一緒に行くよ。一人より二人の方が楽しいもんね!」
ミラが笑顔でそう言うとベッドの横に掛けてあった黒帝がミラに向かって怒ったように言った。
「おいおいミラちゃんよぉ俺のこと忘れてるんじゃねぇか?俺もちゃんと数に入れてくれないとぐれるぞこのやろうぅ。」
「あはははは!!ごめんね黒帝忘れてたよ〜一人より三人だね。」
「そうだそうだ。わかりゃいいんだよぅ。」
と他愛無い会話をミラが眠いと言い出すまでしていた。
その日、結局ミラは<キャリーの天使>に泊まった。