これからの事
マスターによってギルドを追い出された二人はとりあえず近くのレストランみたいな店に入った。小さなファミレスみたいな所だ。所々に変な模様があって店の雰囲気は静かでいい感じだ。
「まったく、勝手だよなあのマスター。」
「も〜本当だよね〜」
二人がグチを言っていると、店の人が水を持ってきた。
「ご注文が決まりましたら声を掛けてくださいね。」
と言うと他の客のほうに行ってしまった。このままでは埒があかない!と蓮の方から声を掛けた。
「は〜。まあそんなことばっか言っててもしょうがないな。俺の名前は蓮、水月蓮って言うんだ。あんたの名前は?」
「あたし?」
「いや、あんた以外誰がいるんだよ!」
彼女が惚けたことを言ったので突込み気味に蓮が言うと、彼女は、にぱぁ!という効果音がつきそうなぐらいの笑顔で自己紹介をした。
「ごめんね〜あたしの名前はミラルーク・ジェイ・アスフィルっていうんだよ。ミラって呼んでね15歳なんだ〜でね趣味は読書で一応魔術師で〜す。ギルドランクはAランクだよ。
ところで蓮は何ランクなの?」
「俺はCランクだ。ついでに言えば、年は15で趣味は特にはないかな。一応剣士だ。」
「へ〜蓮はCランクなんだ。ってえ?Cランク!!!ちょっと蓮!!ドラゴンの討伐はSランクなんだよCランクじゃ無理だよ!普通ドラゴンはSランクの人でも討伐はかなり難しいって言われてるんだよ。それをCランクでやるなんて・・・無謀だよ。やめたほうがいい。」
「う〜ん。俺さSランクって言われてもそのすごさはよく分からない。そのランクの人と会ったことすらないからね。だからドラゴンがどんなに強いと言われてても俺には分からない。だって戦ったことがないから。じゃあその強さを知るには?簡単だよ、戦えばいい。戦って確かめたらいい。だから俺はドラゴンの討伐をやる。っていうのは建前で本当はただドラゴンがどういうのか見て見たいからなんだよね。」
ズルっ!!
さっきまで真剣に聞いていたミラは最後の一言でずっこけた。
「え、なに。じゃあ結局ドラゴン見たいだけなの?」
「まあねそんなところ。でも安心してよ、自分でいうのはなんだけど俺かなり強いから大丈夫
だと思うよ。だから一緒にドラゴンを倒そう。」
「う〜ん、まあいいか。もしもの時は身代わりに置いてけばいいしね。」
蓮はいやいやさらりと怖いこと言わないでよ。と思ったがさっき大丈夫って言ってしまったので言えなかった。
「じゃあ二人で協力してドラゴンを倒そう〜〜〜。」
「オ〜〜!!」
二人で天に拳をむけた。そして二人はドラゴンを討伐するためレストランをあとにした。