いつもの光景
「ひまだなー」
「ほんとになー」
教室で暇そうに呟いている2人がいた。2人は外を眺めながらかなり暇そうに腕だけで身体を支えている。
「吉春、そろそろギブアップしても……いいんだよ…っ!!」
「お、おいおい…俺はまだまだ出来るぜ……っ降参するのはマツダの方だろ……っ」
マツダと吉春は顔を真っ赤にしながら耐えている。
「お前ら何やってんだよ…」
俺はいつもみたいに普通に話しかけた。こ いつらいつもこんな事してるな、俺もだけど 。
「直哉……いまいい勝負をしているんだ、じ ゃまをするな!!」
「そうだよ、もうすぐ決着がつく……から… !!」
マツダと吉春がこっちを少し見て答えると 正面を向き直し勝負を再開する。 現状、吉春の方がまだ余裕がある。あいつは力仕事をよくしているからな、一方でマツダはもう限界と言った所だ。
このゲームの勝敗は先に足が床に着いた方が負け、ということだろう。さてと……
俺はマツダと吉春の肩に手を置いた。
「そろそろ負けを認めろ……!!」
「そっちこそ…っ」
2人は集中していて気づいていないようだ。そして俺は全体重を2人にかけた。
「え、え?何?なんか重くぎゃああああ!!!」
「汚ねぇぞ直哉あああ!!ぐぬぬぬ……」
「はっはっは!いつまで持ちこたえてれるかな!」
2人の絶叫が聞こえる。とても気持ちがいいなあ。あっという間に2人は床に足を着けた。
さてと……気を取り直して。
「お前ら今日体力テストなんだから余り力使うなよ」
そう、今日はスポーツテストの日