二十五世
引き籠りニートの僕は、異世界ループに入っている事をすぐに理解した。
「救世主テル様、お待ちしておりましたわ。」
回りは暗くてよく見えないが、若い女性の声が部屋に響く。
「えーと、ここは異世界かな?で、君、じゃない、あなた様は王女様でいらっしゃるのでしょうか。」
テンプレきたこれ。敬語がオカシイ気がするがしょうがない。
「申し遅れました。ハイデラ国の第一王女『ミネルバ』と申します。」
自己紹介をしつつ、僕の方に擦り寄ってくる。
ち、近い。こ、この展開は。まさか。。
あっ、なんかいい香だし、胸も小さくていい感じだ。。
次の瞬間、僕のポケットの中からスマホをすり抜かれていた。
「今、明かりをおつけしますわ。」
そう耳元でつぶやいた瞬間、部屋隅々から松明の火が上がる。
咄嗟に火の方を向くと、オークたちが立ち並んでいた。
「今回は、召還される時間が分かっていたから、歓迎する事ができたよ?」
声の主である姫の方を振り向くと、真っ黒の肌の少女がそこにいた。
黒いドレスに黒い肌。一応高貴なものを着てはいるようだが、とても清潔感や純潔と言ったテンプレ的なお姫様に見られる特徴は無かった。
そんなことより何を言ってるのか。。。。
「あっががががぎゃああああああああ!」
フラッシュバックする記憶に突然のた打ち回る。ゾンビのなりになった自分。拷問の日々。
しかし、拷問の前の事も思い出した!
「魔王!」
俺は、床を転がったまま、魔王の手からスマホを奪い返そうとするが、するっと避けられる。
「思い出したんだー!まぁた、8年も待ったかいがあったよー。こっちが忘れそうだったよー。記憶の覚醒は、刺激とかとあんま関係ないみたいね。さぁいこう!」
オークたちに掴まれ、ドラゴンの口に放り込まれ、僕はまたあの全面鏡の部屋に連れて行かれた。
どれぐらいの月日が経ったのか。そこで僕は、廃人になった。廃人になったのは、久々だ。ラグ○ロク・オンラインぶりかな。いや、そういう廃人じゃないか。あはは。えへへ。
「なんだよー。完全に壊れちゃったよー。つまんないの。スマホもバッテリー切れるし。また初めから遊ぼ?あーループたのしーさいこー。」
真っ黒の少女は、スマホに手を掲げて、またこう言った。
「ビックバン!パーフェクトケージ!」
溜めていた文がなくなりましたので更新スローダウンします。
マゾループもそろそろお腹いっぱいになったきたでしょうから、次飛ばします。




