ボス戦
貴史とのぞみが死闘をくり広げてもう一ヶ月たち、国づくりのために作り出した攻略本と新聞は飛ぶように売れすでにお金は目標の三倍たまっていた。
だが未だレイド島に行っていない。
何故かというとニキの町周辺部のラスボスが倒せないから。島のラスボスを倒さないのでは先に行けない設定らしい。
じゃあサッサと倒せよと思われるかもしれないが、ボスは巨大な巨人で最低50人で戦わないとかなりの確率で負ける。
そして50人もいるチームは無い。
今この島で一番強いのは相変わらず、たか。
二位がのぞみ
そして一番強いチームは貴史達四人か下井草率いるムスペルナイツの25人か平賀率いる疾風迅雷の23人と言われている。
が貴史達四人はともかくムスペルナイツと疾風迅雷は仲が悪い。
そのためボス戦の会議がなかなか始まらず2日前にやっとはなしがまとまり今日やっとボス戦が始まった。
人数はムスペルナイツと疾風迅雷で計48人。
加えて他のチームやソロも加わり計百人強
またヘパイストス族とヘルメス族の後方支援隊が300人いる
さてまずはボス部屋の前の安全圏にヘルメス族のプレイヤーがキャンプを作り上げ、各チームはキャンプのテントの中で宅急便サービスをしてくれる〔一コンテナ五千円〕商人からアイテムを受け取り戦闘準備をしていく
貴史達がしているうちに先陣のプレイヤー二十人がボス部屋のドアに触れる。
「いくぞー」
「疾風迅雷俺に続けー」
二人のリーダーの号令の元まずブロッカーが鉄の盾を構えて進んでいく。
「グガーアアアア」
ボス部屋で寝ていた巨人とその取り巻きの雑魚が起きあがった
「撃て」
ブロッカーの後ろで魔法使い(メイジ)が炎と雷の基本魔法を唱える。
魔法の一斉攻撃で巨人の動きが止まる
「第二波剣士行けー」
とムスペルナイツのリーダー下井草が剣片手に取り巻きに切りかかっていくその後を十二人くらいが続く。
疾風迅雷はブロッカーと魔法攻撃に集中するらしくさらにブロッカーと魔法使いを増やしてフルメンバーで
巨人と戦っている。
が
「くそ魔力が切れそうだ。」
「対物シールドが!」
「うろたえるなシールドを張り直し魔力が切れた奴は第三波と交代!第三波突入!」
「だとさ行くぞのぞみ!」
「ええ」
第三波は主にソロや5人以下のチームで構成されている。
人数は三十人くらい
貴史はボスのひときわ大きい巨人に切りかかっていく。
「ラァァァァァァァ」
貴史は「跳躍」の魔法を使い巨人の腕がある約6mの高さまでジャンプそのまま空中で巨人の親指を狙ってペドロスティンガーを投げる。
と同じタイミングで望が弓道スキル「デブリショット」を発動
親指に刺さったペドロスティンガーから毒素が放たれ巨人の体力を蝕む。
さらに貴史は「軽量化」を使い落下までの時間を伸ばし剣術スキル「糸切」を発動。
ごく細い一線に力を集めて放たれた一撃が巨人の太股に大きな切り口をつくる
「レオ!」
のぞみはあのテイムしたライオンを出現させる。
このレオは人工知能を持っており会話やおつかい程度ならしてくれる程頭がある
「レオ対物シールド発動」
「了解しました。」
レオが魔法を組み上げ発動。
ボス部屋にいるプレイヤー全員を包むシールドがつくられる。
そのすぐあと巨人が暴れ出し天井の岩や岩壁が取り巻きを巻き込み崩れていく。
「ブロッカー全員対物シールド発動してくれ!」
「ボス部屋前のキャンプの扉が崩れていきます!」
「ちっ!」
「たか?!」
貴史は「加速」を発動し巨人へと走り出した。
「止まれ!」
貴史は「跳躍」「軽量化」を同時に使用
続けて体術スキル「流星踵落」を発動し巨人の頭を混乱させそのまま頭上に降りる。
剣術スキル「打石」を更に発動し巨人の耳元で衝撃波を放ち巨人の三半規管を狂わす
そのまま重力に任せて落下空中で剣術スキル「糸切」「縦横無尽」「打石」とし着地。
「止まってくれ!」
三半規管を狂わされ動かない巨人を無視し貴史は入口のドアに静止をかけ
崩壊を止めた
「今の内にドアの外へ。殿はうちがやる。のぞみ対物シールド頼む」
「了解。レオ対物シールド発動」
静止しているドアを包むようにシールドが発動。
瓦礫を弾き、退路をひらく
「俺とリシュリューも殿を手伝う」
「助かる」
駆けつけてくれた二人のプレイヤーはどちらもレベル30を超えている。
いまムスペルナイツの下井草がレベル35なので彼らは俺とのぞみを除けば最強クラスでもトップに入る
プレイヤーだ
「来るよ」
のぞみの一言で即席の殿チームは動き出す。
リシュリューと呼ばれた少女が「炎上」の魔法を発動した。