宿屋
まず俺たちは、寝泊まりするための宿を探すことにした。
転生?してすぐのところにNPCの案内人がいたので、話しかける。
「すいません」
「なんだ?」案内人はオッサン
「あのいい宿屋知りませんか?」
「宿屋か そうだな あそこの獅子座亭なんてどうだ?」
オッサンが指したのは、少し先にある宿屋
「ありがとうございます。」
「おう!またなんかあったら聞いてくれ。」
オッサンにお礼を言いそちらへ走っていく。
宿屋の中には既に何名かプレイヤーがいた。
獅子座亭は、表が酒場 奥が宿になっていて、酒場で何人かプレイヤーが飲んでいる。
二人は、カウンター席に座りNPCのマスターに、ウーロン茶を頼んだ。〔VRMMOとはいえ酔うわけではないから別にお酒で良いのだが〕
「のぞみ」
「なに?」
のぞみはスマホを少しずつ覚えている。
「これからどうする??」
「ん そうね。」
「このゲームRPGでしょう。だったら雑魚敵倒してレベル上げていく?」
「そうだな」
「じゃあここの草原にいく?」
「草原にいくのか?」
とそこで隣の席の男が話しかけてきた。
「ああそのつもりだが?誰だ?」
「ああ 済まない。僕は福山俊。ヘルメス族で職業は商人だ。」
「よろしく。俺は白井貴史。アテナ族の職業は・・・・・」
「まさか。二人とも来て1日たっていない?」
「ああこの世界に来てまだ数時間だ。」
「なるほど。じゃあまだ職業も決まっていないか 職業は、行動で決まる。例えば僕は、昨日一日ずっとお店を作ろうとしていたから商人みたいな感じ」
「へえ」
「二人は戦うつもり?」
「ええ」
「ああリアルでも」
ああリアルでもよく戦ってきたしなと言おうとしたところで
「待って」
俊樹が厳しい顔をし睨んできた。
「ここではリアルの話は禁句だ」
「済まない。」
「うん。で二人が戦闘系の職業につくなら僕と契約してくれない?」
「契約とはどういうことなの福山君?」
ここまで話に入ってこなかった、のぞみが入ってきた
「ああ言い方が悪かったね。商人はフィールドに出れない訳ではないけど使える武器が少ないんだ。
だから戦闘系の職業のプレイヤーと『契約』するんだ。必要なアイテムを取ってもらい、その代わりに僕達は情報やお金を渡す。」
「良いわ。契約します。」
「へ?のぞみ?」
「どうもならチーム登録しよう。スマホを出してほら貴史も。」
スマホを出して少しするとチャリーンと音がした。
「OKじゃあ」
と言おうとした福山君をのぞみが遮った。
「私からいくつか聞きたいことがあるの」
「なに?」
「この世界は始まって何日?」
「始まって1日僕は最初のプレイヤーの一人だ。」
「へえでは草原のマップはない?」
「無いんだ。それを取ってきてくれ」
「わかった。装備は初期装備のままで良いかしら?」
「う~ん。まだいっていないところがあるらしいけどOKだと思う。それといざというときはこれを使って。」
と福山君から何か書かれている紙を渡される。
「これは?」
「これは、帰還の呪符。破ればこの町に戻る。」
「ありがとう。では草原に行くから」