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AQUA・WORLD SSS  作者: あすぎめむい
主人公がアクエリアに行っていた時、何があったのか。
2/2

桜と華 その2

「……私と、PTを組みませんか?」


 …………。


「……は?」


「もう一度言いますわ。私と、PTを組みませんか?」


「……なんで僕と?」


 分からない、華さんの考えが全く読めない。


 正直自分が言うのもなんだけど、僕はあまり強くない。レベルはトッププレイヤーの3分の1しかないんだ。


「……私、殿方とPTを組んだことがないのです。今まではミストさんやヒナさん、アクエリアさん達と遊んでいたのですが、最近、皆さん忙しいようで……」


「華さん、アクエリアさんと友人だったんですか……」


「でも、最近はアクエリアに行ってしまって、なかなか話せないのですわ。……その話はいったん置きまして、サクさん、貴方とならPTが組めると思ったのです」


 やはり、華さんの意図がみえない。


 そう思っていると、華さんが思いもよらない発言をしてきた。


「だってサクさん、あの時(・・・)、微笑んでいらっしゃいましたわよね」


 そう、僕はあの悪夢のような時間の中、一瞬だけ頬を緩ませてしまったのだ。誰にも見られていないと思っていたのに、まさかよりによって華に見られていたとは思っていなかった。


「あの時、もしかしたらあなたとなら一人のプレイヤーとして、一緒に遊ぶことができるのではないかと思ったのです。だから、何度でも言いますわ。私とPTを組んでください」


 華さんの瞳は、真っ直ぐに僕を見つめていた。その目には一切の曇りが無く、真剣さがうかがえた。


 無理、この人には勝てないや。


「僕でよかったら」


「ありがとうございます。これからよろしくお願いしますわ」


 そう言って華さんから手を差し出され、僕はその手をとったのだ。

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