大手進学塾②
(怖い、怖い、怖い………)
俺は車でS市に向かっていた。
(何で、制限速度が時速50kmなのに、こんなに煽られるの?)
俺は制限速度の時速50kmで走っていたが、なぜか俺の車の後ろには渋滞が出来ていた。
緊張しながら車を運転していたため、疲労感が半端ない。俺は休憩をしながら運転をし、結局2時間半かかってS市の校舎にたどり着いた。
(ふぅ、生きた心地がしなかった。帰りも運転しなければならないと思うと、憂鬱になる。)
校舎内に入ると、校舎長の先生が出迎えてくれた。
「初めまして。校舎長の高峰です。今日は急遽、ありがとうございます。」
高峰さんは、黒髪でセミロングの女性だった。
「いえいえ、とんでもありません。新人なので、お力になれるかどうか分かりませんが、全力を尽くします。」
「ご謙遜を…、酒井さんから大変優秀だって伺っていますよ。」
(優秀…www 流石、人事部長。人を見る目が素晴らしい。2回会っただけで、俺の優秀さを見破るとはwww)
「あ、これ今日の時間割と出席簿です。17時30分から小学生の算数。19時から中3生の英語と社会です。すべて集団指導ですが、今日は急遽なので演習中心の授業でも構いません。」
「じゃあ、私は移動します。」
「え、移動って?」
「あ、私はS市内の2つの校舎の責任者をしているんです。今日はもう一つの校舎で授業を行う日でして…。不安だとは思うのですが、17時に五十嵐という先生がいらっしゃいます。アルバイトですが、こちらの校舎での勤務が長いので、困ったことがあれば彼に聞いてください。」
そう言うと高峰さんは、足早に校舎を出ていった。
(17時……、今から1時間以上もある………。超不安……)




