個別指導塾②
中学2年生の高畑恵美さん、高校1年生の池田俊一さん
(この2人が俺の記念すべき初めての生徒。)
「先生、一次関数が全く分からないです。」
高畑さんが言う。
「そっか。じゃあ、まずはこの問題をやってみて。」
(おう、俺って先生っぽい…。ところで、一次関数とは何ぞや?)
池田さんは部活動の疲れがあるようで、中々、教材を出さない…。
(まずい…、初日からナメられてはいけない。ここはビシッと言ってやらなくては…。いや、待てよ…、この年頃の子は叱ったりすると、より反発すると、何かで読んだことがある。ここは…)
俺が悩んでいるうちに、池田さんが教材を出し問題を解き始めた。
(流石、俺!! こうなると分かっていた! だから、敢えて何もしなかったんだよwww。優秀、秀逸、天才w。)
そうこうしているうちに、高畑さんが問題を解き終えた。採点すると、ほとんど間違っていた…。
「先生、解説を読んだんですけど、何でこれってこうなるんですか?」
(ヤバい…、解説を読んだんだけど、意味が全然分からない。俺が中学の頃、こんなのやったっけ?)
俺の背中を冷や汗が流れていく。
「ああ、そっか。これがあれでこうなるんですね?」
「流石、高畑さん。その通り、あなたなら自分で解決できると思っていたよ。」
(ふぅ…、何とかなったぁ。帰ったら、一次関数を勉強しなくては。あれ、そう言えば、池田さんは?)
……寝てた
そんな感じで、俺の初めての授業が終わった。




