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梅を見てお堀を浚(さら)ったはなし  作者: ぽすしち
 九

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49/70

騒ぎあと



 九





 履物屋のダイキチが正夢をみて、ご神木と地蔵さんがでてきたことは、新聞にものり、さわぎとなった。



 さわぎといっても、夢で『当てた』ダイキチが、もうとっくにあとを番頭にまかせた履物の店が、しばらく繁盛したくらいの騒ぎだが。





 ヒコイチはあのあと泥をさぐって亀をさがしたのだが、さいごまでみつからず、フネの中にいた亀もあらためたが、どうもあの亀ではないようだった。




 ほかと見分けがつくのかい、とセイベイにきかれたヒコイチは、なんとなく、と腕をくんでかんがえた。



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