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ばったり
ダイキチさんと先生については、『蓮池の 』をひろい読みしてみてください。。。
四
「おや、これは」
「 ―― こんなところでとは」
歩み寄った年寄ふたりがおもしろそうにわらいあって頭をさげる。
年の初めの挨拶はすんでいたようで、あの年始の集まりもそろそろやめどきですな、などと話している。
「 ―― あちらのご隠居さんは、どちらさまで?」
人足の男がヒコイチに顔をよせてきく。
「・・・ありゃあ、キナン町の履物屋のご隠居で、ダイキチさんていうかたで、・・・」
ヤオビクニだという女の先生といっしょに暮らしているなどと、この男にいうのはまずかろう。
いや、その前に、紹介してもよいものか。




