アイドル事務所の光
都内某所の小さなアイドル事務所。消し忘れられた蛍光灯の明滅は少し眩しく感じる。
プロデューサーさん!
突然、背後から明るい声が聞こえた。
蛍光灯に釣られてきた夜の虫が、閉められた窓を何度も叩く。
私、プロデューサーさんやみんなの太陽みたいな存在になりたいんです!!
昨日、他の事務所のアイドルのライブの盛り上がりを見て以来、その目には一層熱がこもっ ている。 彼女は将来、きっとこの事務所で一番輝いている存在になるだろう。直感がそう訴えかけてくる。
蛍光灯が切れた。サンセベリアは静夜に消えた。