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52話 料理用の神器

 ホムラは、全力で食料採取に勤しんだ。取りすぎて困ることはないのだ。自分のアイテムボックスに入れておけば腐ることはない。


「大量大量!さて、後は調理に戻るだけだ」



「あら、食べ物は取れたのかしら?手持ち無沙汰な所を見るに何も取れてない見たいね!」


 アイテムボックスにアイテムを入れているため確かに見た目は何も持ってない。


「いやー、なかなか難しいもんですね。エミーシャはどうですか?」


「今、大物の気配を感じて追ってる所よ!ふふふ、夕飯はドラゴンステーキね」


 ウキウキと走っていってしまう。それは討伐隊を編成しなければならない戦力だ。お嬢様では勝てないだろうとホムラは思う。


「エミーシャが追いかけているのが、トカゲとかであることを祈る」


 そう呟いてホムラは、テントのある場所に戻るのだった。




「お、ホムラか。食料の調達は終わったのか?楽しみにしてるぞ」


 師匠は先に戻ってきていたようだ。どこか楽しそうな様子をしていた。


「そうですね。エミーシャは、強い気配があるとか言って走って行きましたけど大丈夫ですか?」


「そうな強いやついないから大丈夫だな。なんかあればすぐに飛んでいくから」


 随分とお気楽な様子だが、本当にどうにか出来そうなので黙っておく。師匠の戦闘力は未知数だが、強いと感じさせられる。


「さーて、調理の時間ですよーっと」


 アイテムボックスから食料をどんどん取り出しながら呟く。


「そういえば、お前は料理とか出来るのか?ローレイラに転生者だとか色々と聞いたけど、前世も童貞のガキだったんだろ?」


「ど、童貞言うな!ちょっ、師匠キツイですって」


 急にぶっ込んできやがるな、この師匠。


「まあ、今のお前なら引くて数多だろうな〜。5属性の適正もちなんてこの世にいなかったんだからよ〜」


 どうやら父様達は色々と伝えているようだ。なんか口が軽そうで不安になるが。


「5属性ってモテます?」


「モテまくりもモテまくり!てか、他国のやつに誘拐されんじゃね?アハハハハハハ」


「アハハハハハハ……いや、普通に嫌なんですけど」


 ノリでなんとなく笑ってしまったが、誘拐は嫌だ。


「なに、そのために鍛えるんだ。2年後にはムキムキよ。ほれほれ、心配しないで料理を始めやがれよー」


「わかりましたよ!それと料理はどうにか出来ますよ。松明《形状変化:包丁》」


 松明が包丁の形となりホムラの手に握られる。


「なるほどね〜、神器ってのもなかなか面白いな。というか、松明って神のセンスがなかなか」


 確かに松明は分からん。めっちゃ便利だけど。


「そして、キッチン展開!」


 ホムラの声に応えるように綺麗なシンクやコンロ、調理器具が現れる。この神器の持ち主は、とある国で王の料理人をやっていたらしい。こちらも、変態が盗んできたものである。



「ふんふんふーん」


 鼻歌を歌いながら魔物を捌いていくホムラ。なぜかこの神器を使っていると、どのように手を動かせば良いのかわかるのだ。ありがたいアイテムです。


「これは見事な手際!」


 師匠もホムラの動きに驚いてくれているようだ。自分でも使っていて驚いているのだ。



 そのままの流れて料理をどんどん仕上げていくのだった。


 そして、完成した後はのんびりと収穫ゼロで帰ってくるエミーシャを待つのだった。

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