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24話 魔力を狙う者

「絶対に会いたくなくなりましたね。もし捕まりでもしたら、どうなるやら」


「そりゃあ、あーる18になるんじゃないかな。強くなるか、逃げるか!頑張ってね」


 どうにかして欲しい所だが、神的にもそこまで関わることは出来ないのだろうか。力を付けなければなるまい。


 もしかすると、師匠が近くにいなかったら攫われていたりしたんだろうか?



「そういえば、君のいる世界にはかつての転生者の武器が残されてるから探すのも面白いかも〜」


 新たなポテチを開けながら神が言う。そういう楽しそうなのを早く言って欲しかった。


「確かに、お城にも飾られてるとか聞きましたね。それって僕でも使えるんですか?」


「うん、使える。こちらは、あげた武器は回収出来ないし、量産出来るから困らない〜。でも悪い奴に使われるよりは、君が持ってくれた方が良いかもね〜」


 今度は、コーラを開けながら言う。太ってしまえ!




「どこにあるとかわかります?」


「それなら、君の神器が指し示すよ〜。たいまつは凄いんだぞ!私に感謝」


 とりあえず、方法があるのならやってみる価値もあるだろう。もしかすると、過去に誰かが使った対魔の杖もあるかもしれない。


「そろそろ帰って良いですか?」


 帰り方がわからない。多分、精神だけ神に引っ張られているのだろうが。


「うん、姉に狙われてるの可哀想だからお土産送っとく。じゃあねー」


 



「ふぅ……」


 目を開けると、場所は教会だった。祈りを始めてから時間は余りたっていないだろう。先生も隣で祈っている。


「おや、ホムラくん。汗をかいてますね!どうしたんですか?」


「うーん?なんでですかね」


 神との交信で体力を使って疲れたのだろうか?エルメティアがハンカチを取り出して汗を拭いてくれる。


「移動が多くて疲れたのかもしれませんね。今日は、宿に帰るとしましょうか。明日も忙しくなります」


 と言いながらハンカチをポーチに仕舞っていた。


(あれ、後で匂いとか嗅いでそう。変態が多いな……)


 先生も変態、地上に落とされた元神も変態。あー、頭が痛い。



それから、宿に戻って夕飯を食べた後は風呂に入ってからすぐに就寝するに至った。





「ローレイラ様、魔力測定のことで報告があります」


「ああ、聞こう。ミルリル、すまないが一度席を外してもらえるかな」


「はい、失礼します」


 メイド服を着たミルリルが、すぐさま部屋を後にする。いくら信用信頼のあるメイドとはいえ、聞かせるわけにはいかない。魔力の性質とは、かなり重要なものだ。


「風系統……これで、聞かれることもありません」


「ああ、助かる。ここまでするということは、余程かな?」


 エルメティアが魔法で外から誰も話を聞けないようにする。これは、聞かれるわけにはいかない話だった。


「はい、ホムラくん。いえ、ホムラ様の魔力濃度は、私よりも上です。かつての英雄級の魔力を持っています」


「それほどのものをか!優秀なのは嬉しいことだが……、素直に喜べないものでもあるな」


 嬉しさと、残念さが半々だった。


「ええ、話が知れ渡ればホムラ様を求める声を確実に増えるでしょうね。あれほどの魔力を、手に入れるためならば手段を選ばない可能性もあります。特に、帝国などは」


「ああ、そうだな……。ホムラには更に力を付けてもらわないとか。出来るだけ秘匿としておきたいが、そうもいかんかな……」


 頬をかきながら、イケメンフェイスを歪ませるローレイラ。


「それに、魔法学校の運動場でホムラ様に接触して来た、謎の女もいました。帝国の手のものかはわかりませんが、目的はホムラ様でしょう。人によってホムラ様の魔力に感づくものも出てきます」


「もうそんな奴が!ホムラを1人には出来ないな。エルメティア殿にも、ホムラのことをお願いすることもありそうだ」


 ホムラを守る上で彼女ほどの適任はいないだろう。


「ええ、任せてください。彼は、私の大切な弟子ですから」


 エルメティアは答える。なんとしても、大切なホムラを守ろうと思うのだった。

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