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課金六十七万円目。世論

 歌子と融合し、竜騎士になった太郎は空を眺める。上空に真っ赤な流星。終焉の矢が王国を狙っている。


 左手に歌子の剣を、右手に自分の剣を、太郎は持ち。のじゃロリ様の言葉を思い出す。


『天空は世界中の思いを力に変える。FRBに勝てるのは民主主義だけじゃ』


 大統領やアメリカ国家よりも財力を持つ超巨大組織。彼らを変えられるのは、一票一票の選挙権、そして、ツイッターやフェイスブック、SNSなどの世論だった。


 龍神が金の力で王国を滅ぼすのであれば、太郎は絆の力で迎え撃つ。


「みんな、俺に力を分けてくれ!」


 竜騎士は飛び立つ。元気玉のように世界中のみんなの力を二刀の剣に溜める。


「太郎さん。強くなられました。あなた様ならエピック様を超えるでしょう」


 十が空高く見上げる。竜騎士は雲の中に入っていく。


「太郎さん、超がんばってね!」


 九が大空を見渡す。晴れ空に赤い点と黄色い点が映る。


「太郎、負けんじゃないわよ」


 タイガが思い人を見つめる。世界の絆が黄色い光となり、太郎の両手剣にエネルギーを送る。


『太郎、頑張るのじゃ』


 夢の中からのじゃロリ様が思いを届ける。


『太郎さん、FRBを変えてください』


 夢の中でエピックが力を与える。


『太郎さん、歌子さん、あなたたちは最高の好敵手でしたっす』


 眠りながら名無しがエールを送る。


 太郎、太郎、太郎。


 王国中から竜騎士へエネルギーが送られる。


 みんな赤い隕石じみた矢が王国を滅ぼすと、薄々と気づいている。それに向かって迎撃する何者かに応援歌を叫ぶ。


「もっとだ、みんな、もっと力をくれ!」


 両手剣に光り輝くエネルギーがどんどん集まっていく。


『みんな竜騎士に願いを届けてくれ、なのじゃ』


 のじゃロリ様が通信を使って王国中に呼びかける、いや、彼らのみならず、帝国、その他の国を巻きこみ、世界中に呼びかける。


『我らの神は王国を滅ぼそうとしておる。そんなことはさせぬ。今、太郎、歌子の両名が宇宙に向かって龍神を倒そうとしている。頼む、みなのもの。あの二人にエネルギーを授けてくれ!』


 太郎、歌子、太郎、歌子。


 頑張れ、頑張れ。


 世界中から応援が届く。


 矢が地表に届くまで残り1分。


 赤い点と黄色い点は大気圏でぶつかる。


「みんなの思いを届け、元気玉、最強の天空!」


 左手の剣を振り下ろす。全力全開の最大フルパワーの天空が終末の矢とぶつかる。


 王国中を一気に滅亡させる赤い彗星。けれども太郎の天空を受け、力は失速し、そして。


 ――大気圏で藻屑と化し、消滅した。


「やりました。赤い点が消えました」


 十が満足そうにうなずく。


「やるじゃん、太郎さん」


 九が、にっしっし、と笑う。


「ふんっ、あれくらい当り前よ」


 タイガがツンデレっぽく照れる。


『まだじゃ、みんな。太郎はもう一撃秘めておる』


 そう。


 竜騎士の装備は二刀。もう一太刀の天空が残っている。


「俺たちの世界を好きにさせない。龍神、みんなの絆の力を見せてやる」


 竜騎士は大気圏を突破し、そのまま宇宙に飛び立つ。火星付近で滞空しているスーパーアルティメット天使エピックを発見する。世論を味方につけた太郎は宇宙空間を無酸素で進み、そして、放つ。


「天空!」


 光り輝く黄金の必殺技が一直線に突き進む。火星の方向へ、龍神向かって放出される。


「太郎君、歌子君、私は世界中の富の力を使いました。それを超えてくるとは、これが世論の力、素晴らしい」


 人は予想を超えてくる。


 龍神は潔く負けを認めた。


「私の負けです。全員を日本に帰しましょう。君たちのゲームプレイは大変良かった」


 天空を受けた龍神。彼は力を失い、一の姿に戻り、そのまま地球へ落下していった。


「終わった。世論がFRBを動かしたんだ」


 力尽きた竜騎士は融合を解き、そのまま大気圏に落下。残った絆の力が太郎と歌子を守り、二人は傷一つなく雲を抜け、地表に落ちていった。

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