課金五十三万円目。議事録
歌子の勘違いを解いて帝国軍に仲間入りする。かつての仲間たちがレベル40になっており、それぞれの軍の大将に任命されていた。チュア、シンフォ、懐かしい面々。
第一陣、歌子。第二陣、チュア、第三陣、シンフォ。
始まりの村を起点とした帝国軍は少数精鋭からそれなりの隊をつくっており、三つの部隊に分かれる。
「前回の戦争の結果だ」
歌子から議事録を渡される。
「これはひどい」
「エピックの軍にやられっぱなしっすね」
名無しが青ざめるほどの負け戦。
歌子は、第一陣五千、第二陣二千、第三陣二千の九千の兵でエピックの陣を攻めた。一方、エピックはたった五千の兵でこれを返り討ちにしている。
「歌子の第一陣が間延びしたところを、エピックの軍が右へ左へ、第二陣と第三陣を各個撃破している」
太郎の考察するに、歌子が△の隊の先頭に立ち、左右を第二陣と第三陣で追随させたところ、エピックは第一陣と真っ向から戦わず、半円を描いて、第一陣の裏をかき、第二陣と第三陣を撃破している。
被害は二千。歌子の隊は無事だったが、チュアとシンフォの隊がそれぞれ半分ほどやられている。
「たったの五千の兵に不覚にも私たちの両翼がやられてしまった」
「無理もないっすよ。相手のエピックは高みの見物。大将と軍師を兼用したあなたの負けっす」
名無しの言う通り、歌子は単騎で威力を発揮するタイプ。戦い、一騎当千しながら、自軍の戦況を把握する両立は難しい。チュアもシンフォもレベル以外はまだまだ育っておらず、エピックの五千の兵に苦戦をしいられている。彼らは戦略家ではないのだ。
△に突出した一陣を無視しての両翼の各個撃破。まだ被害が二千で済んだのは、歌子の頭が切れていたからだ。被害は最小限に済んでいる。責めるのは野暮というもの。
太郎は励ます。
「まあ、安心しろよ。帝国軍から正式な協力を申し付けた。倍の兵力を王国に投入できる」
「ああ、頼もしい」
太郎は歌子の軍と合併して王都解放軍を練り直す。
第一隊長、歌子。第二隊長、チュア、第三隊長、シンフォ。第四隊長、名無し。第五隊長、タイガ。
「虎が隊長で大丈夫か?」
「安心なさい、竜人。私は由緒正しい虎よ」
「半人半妖のたぐいか?」
「うん、そんなとこね」
白虎のタイガ、竜人の歌子、魔王の名無し、そして太郎。軍議は和気あいあいと楽しい雰囲気で続いた。敵大将はエピック。のじゃロリ様の信を一身に集める若き麗人を相手に、四人は来る日も来る日も意見を交わし合った。




