四十万円目。宴会
十、九を倒した太郎のために宴会が開かれる。
十は何度も挑戦していたが九はたったの一回で倒してしまった。もちろん仕手株を得意とする九は機関投資家であり、個人投資家の太郎が本来は太刀打ちできる相手ではない。120万円というNISA枠内の勝負でバイ&ホールドだから勝てただけの話だ。過信してはならない。
とはいえ。勝ったのも事実。商人に必要な類稀なセンスを発揮した太郎のために宴が催された。
場所は十の部屋。雀卓がぽつねんと置かれた部屋にテーブルと椅子が運ばれ、円卓の周囲を陣取り、豪華な晩餐会に招かれる。
「ようこそ、太郎さん」
ジャージ姿ではなくメイド服でもてなしをする十。
「ウェルカム、太郎」
コミュ力のある九は太郎を呼び捨てで歓迎する。
「おお、すごい」
卓上には中華、フランス、洋風、和風と四種類の料理が並ぶ。食戟のソーマでいうところの最終決戦に登場するような数々。おはだけしてしまうくらい涎が出る料理だ。
十がワイングラスにエールを注ぎ、乾杯する。三人が座り、そこで太郎が気づく。
「八さんは?」
「八はフリーランス勝負の準備中よ」
「そうか」
次はフリーランス勝負。九の言葉を受け、投資よりもブログやYouTubeを思い浮かべる太郎。
「「「いただきます!」」」
三人で手を合わせ、エールに口をつけた瞬間、扉が開いた。
「わしも混ぜるのじゃ!」
のじゃロリ様の登場。十と九が席を立ち、挨拶をする。
「ごきげんでございますね、あるじ様」
「こんばんは、あるじ様」
なぜかエピックの時よりもかしこまっている。
あれ、この屋敷のあるじってエピックでは? と太郎が疑問に。
「のじゃロリって何者?」
「ただのロリなのじゃ!」
ガタッと椅子から転げ落ちる太郎だった。




