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課金十一万円目。キンキンキンキン

 大剣を構えたディーヴァに剣を振り下ろす。


「死ね!」


 キンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンンキン!


「くっ」


「勇者とは、この程度か?」


「まだまだ」


 キンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンンキン!


「きゃっ!?」


「どうだディーヴァ!」


 キンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンンキン!


「ぐわー。やられた」太郎、剣を落とす。


「すごい戦いです、はい。何が何だか分かりません」


 速さがB同士の戦いに、チュアが目で追うのを諦める。


 すると、シンフォが、


「では、今のもう一度」


 と青の魔法で再現する。


 ――リテイク!


 大剣を構えたディーヴァに剣を振り下ろす。


「死ね!」


 太郎の渾身の一撃を平然と受けるディーヴァ。当然。彼女の守備はA。太郎の剣が通用するはずない。しかし、一騎打ちにこだわったディーヴァは、あくまで剣での戦いを渇望する。


 太郎は二、三と剣を何度も振るうが鉄壁の大剣に阻まれてしまう。


 キンキン、と剣が交ざり、最後はディーヴァが大剣を薙いで、太郎を吹っ飛ばす。

 速さは同じ。しかし、攻撃も守備も何もかも負けていた。悔しい表情を見せ、太郎は後ずさりする。


「くっ」


「勇者とは、この程度か?」


「まだまだ」


 太郎は加速をつけてディーヴァに切りかかる。全体重を乗せた重たい一撃を振り下ろす。


 ――キンッ! 悲鳴を上げたのは太郎の剣だった。刀身にわずかにひび割れが入る。

 ディーヴァの大剣は無傷。素材からして違う。ディーヴァの大剣は業物だった。


 速さしか勝負にならない。ならば、と太郎はコペルニクス的転回をする。


 見方や考え方を正反対に変えればいいのだ。これは剣の勝負、ならば、剣以外の勝負にすればいい。


 幸いにもディーヴァは大剣を持ち、腹ががら空き。そこを狙え、と太郎は剣でフェイントを入れて、敵の腹に思いっきり殴りかかった。剣を捨てての右ストレート。それは誤った方向に逸れる。


「きゃっ!?」


 ディーヴァの悲鳴。

 なんと太郎の右腕はディーヴァの腹ではなく胸に当たる。モミモミ。そして思いっきり揉んでしまう。


 驚いたディーヴァが尻餅をつく。


 結果オーライ。太郎は剣を拾い、座っているディーヴァへと凶刃を向ける。


「どうだディーヴァ!?」


 ――キンッ! しかし、太郎の剣はディーヴァに届くことはなかった。とっさに敵の仲間がディーヴァをかばい、太郎の剣を弾いた。かばった敵は忍者風の装いをした青年だった。


「悪いっすね。これ以上ディーヴァ様の戯れに付き合いきれないっす」


 すかさず忍者の青年は小刀で太郎を切り裂く。殺すよりも傷をつけることに特化した攻撃は、太郎の体に無数の切り傷をつけた。キンキン、と太郎は剣で防ぐ。も敵のすべてを防ぐことはできなかった。


「ぐわー。やられた」太郎、剣を落とす。


 ――リテイク終了。


「今の一連の流れでお兄ちゃんが負傷しました」


「胸を揉んで勝利とか、はい、やるね太郎さん、ってそれどころじゃなーい」


 早く手当てしなきゃ、とチュアが駆けだす。


 忍者の青年、名無しのヒヒドクを受けた太郎は痙攣を引き起こす。


 立ち上がったディーヴァが名無しにお礼を言う。


「ありがとうございます。ですが名無し、勇者を殺してはいけません」


「はいっす。今すぐヒヒドクを直すっす」


 名無しが毒消しをしようとすると、チュアが飛んでくる。


「ヒヒドクですって? 私に任せなさい」


「お嬢さん。医者か何かっすか?」


「これでも薬師を目指しています。ヒヒドクなら大丈夫です、はい」


 チュアは道具を取り出して薬草をすりつぶし、ヒヒドク専用の薬をつくる。


「おお、すごいっすね」「これは見事です」


 名無しとディーヴァが感心する。


「う~ん、う~ん」


「うなってないで太郎さん、これを飲んでください。これで大丈夫です、はい」


 敵の目の前だということを忘れてチュアは必死に看病する。

 即席の薬のおかげか、太郎の顔色はみるみる良くなる。


「ほっ」一安心したチュア。


 名無しとディーヴァの方を向き、用件を伝える。


「私は始まりの村のオーヴァーチュアです。降伏します。ですからこれ以上の殺戮はやめてください」


 ディーヴァはニコッと笑う。


「ええ、降伏を認めましょう。帝国軍は始まりの村の村人の安全を保証します」


 帝国の精鋭ディーヴァVS王国の正規軍+始まりの村。


 死者は正規軍500人、始まりの村50人。


 この戦争の軍配はディーヴァにあがった。

魔法使いオーヴァーチュア レベル20

HP:C

攻撃:B

速さ:C

守備:C

魔防:C

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