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学校帰りに異能バトルに巻き込まれたんだが  作者: 朱色の梟
第二章「エキシビションマッチ」
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エキシビションマッチ

今回は本編と閑話の2話投稿でこれは本編の方です。


  結局その後、リクトが何か言おうとしたところでキョウカが目にも止まらぬ速さで席を離れたため、キョウカの真意を探れなかった...いやもともと真意も何もないが。


  (さっきの行動は本当に何だったんだ?)


  リクトはそんな勘違いをしながら食堂から部屋に戻っていった。

  自由時間と言われた11時までその事について考えつづけてた...


  ~数時間後~


  ピンポンパンポーン、場違いに明るい音が流れた。


  『皆さま!!午前11時になりました!!先ほど来なかったお二方も今度はお越し下さい!!』


  ピンポンパンポーン、の音で放送は終わった。こんな音、一回目の放送には無かった気がする...


  「....」ガチャ


  リクトは無言で部屋を出た。何人かが同じように自分の部屋から出てきた。




  その後再び訪れたホールにセントを除く29名が集まった。


  「さて今度は集まりましたね?ではまず先に良いものを差し上げます!!」


  何処からともなく現れ、ステージの上に居たエマがそう言った。

  良いもの?  全員がそう考えていた時だった。


  「よ、よう」


  その人物は現れた。

  その人物は心優しく、

  その人物はクラスの委員長で、

  その人物はリクトの事を名前で呼んでくれて、

  その人物は昨日エマに吹き飛ばされ、重症を負ったはずの、


  

  セントだった。



  「え!?せ、セント!?ダイジョブなの!?」

  「あ、うんスゲー大丈夫。」


  キョウカが訪ねるとセントは五体満足と言った感じに答えた。


  「さて、やっと全員が集まりましたのでルールの方に移りたいと思います」

  

  エマは、そんなことを微塵も気にしていない様子で、またも何処からかホワイトボードを出現させ、決して上手ではない絵を書き始めた。


  「では1stラウンドはまずは腕試しといった感じでエキシビションマッチを行います!!!」

  (いよいよ始まんのかよ...)


  リクトは心の中で遂に殺し合いが始まって仕舞うと、無駄だと分かっていても歯軋りをした。


  「1stラウンドでは1on1(ワンオンワン)の殺し合いを...と言いたい所ですが...」

  「...?」

  

  何故かエマが言葉を詰まらせた。


  「非常に残念ながら、1stラウンドのみに限り相手の殺害を禁止とさせていただきます...」

  「...!!!」


  エマはとても残念そうに言うがリクト達は喜ばしいこの上無い。


  「ん?てことは今回は誰も死なないっていう系?」


  誰かが言った。

  それはクラスのチャラ男の白雲綾希しらくもあやきだった。何気にキョウカとセント以外が発言するのは初な気がする。


  「はい。そういう系です」


  エマはアヤキの雰囲気に合わせて言った後、再び説明に戻った。


  「1stラウンドで殺ってもらうエキシビションマッチは殺す事以外で相手を戦闘不能にしてください。」

  「例えばどんな感じだ?」


  誰かが言った。周りの人物が「なんだこいつ」みたいな目で見ている。

  リクトだった。

 

  「気絶、拘束、降参、戦意喪失、、、など相手を戦えない状態にして下さい。方法は問いませんし、殺す一歩手前でも構いません。」

  「...」


  リクトはそれを聞いて微かに口角を上に上げた。

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