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学校帰りに異能バトルに巻き込まれたんだが  作者: 朱色の梟
第一章「源」
3/47

全員集合



 夢を視た


 それは12年前のあの日----


 『母さん!早く行こうよ!!』

 『ええ、すぐ行くわ』

  

 それは幼い日の陸斗と母親の夢だった。


 『わぁ、すごーい!!』

 『あら!本当にすごいわねぇ』


 その日、陸斗と母は街中に出掛けて来ていた。特にこれといった目標は無く、休日に親が子供と過ごすよくある光景だった。が、


 『母さん!母さん!』

 『り、と、早く、げなさ、お母、んはも、だめよ、、』


 途切れ途切れの母の言葉には耳を貸さず、陸斗は母に近寄る。


 『母さん!お願い!早く、早く来て!』

 『りく、と、母、んはここ、終わり、けど「リクト!」あ、たは精一、「おい、リクト!」生き、』

 「おい、リクト!起きろ!!」


 そんな過去の夢は強引に引き剥がされ、リクトは現実に戻ってくる。


 「おい、大丈夫か?!」

 「え?い、委員長?」

  

 そこにいたのはリクトのクラスの学級委員長の岩里宣人いわさとせんとだった。


 「い、委員長、赤髪の男は?」

 「赤髪の男?誰だよそいつ」

 「え?」

 「まぁいいや。オーイみんな!リクトも起きたぞ!」

 「え?みんな?」


 そんなリクトの疑問に答えるように現れたのは...


 私立冥落(めいらく)高校2-3組のフルメンバーだった。

   

 「え?み、みんな?」

 「え?あ、霧崎君...おはよう」

 「...」


 少し距離を感じるがそれもそのはず、リクトは常日頃から近寄ってくる人間を片っ端から拒絶したため、当然友達はいない。


 (今さらそんなこと気にしててももう遅いよな...)

 

リクトがそんなことを考えている時に、誰かが言った


 「全員起きたことだし、情報交換と行こうよ!」


 元気にそんなことを言い出したのは副委員長ではあるが、実質クラスのボスと言っても過言ではない、朽木鏡花くちききょうかだ。


 「私は斧、、、というかまさかりかな?を持った男に教われたんだけど...」

 「「「「「!?!?!?!?」」」」」 

 

 その場にいた全ての人物が驚愕した。それはリクトも例外ではない。

  

 「お、お前もなのか!?」

  

 男子生徒が言った。すると、それにつられる様に至るところで話し合いが始まった。が、

 

「ハイハイハイ皆静かに!!情報整理が出来ないから!」


 そのざわめきを制止させたのもキョウカだった。


 「聞こえた内容だと皆何かしらに襲われた!ってことだけどそれでいいの?!」

 

 キョウカがそう言うと各地で賛同の声が上がる。


 (でも、だとしてもどうして同じクラスの高校生全員を襲撃したんだ?)


 皆が複数人で話し合う中、リクトは一人で思考を巡らせるが一向に答えに、たどり着かない。が、その時


 「ならばこのわたくしが教えてあげましょう!!」


 場違いな明るい声が響いた。


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