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学校帰りに異能バトルに巻き込まれたんだが  作者: 朱色の梟
第一章「源」
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消滅

  

  謎の男は苛立った様に手に持った巨大なハンマーをリクトに降り下ろした。


 「死ね!!」

 (ヤバい!、これは絶対ヤバい、絶対死ぬ!い、嫌だ死にたくない!)

  

 この時リクトは世界がとても遅く見えていた。これが体が本能的にとる死への抵抗というものなのか。しかしリクトの体は既に動けなく、視界が遅くとも回避出来るわけでは無い。


 (い、嫌だ! し、死にたく、死にたくない!)


 リクトの思考はもうろくに機能していなかった。リクトは咄嗟にその場にうずくまり目を瞑るという愚行に出た。これでは回避も防御も出来るわけが無い。

 ハンマーがリクトに触れる瞬間、、、、


 カン、と

 小気味の良い乾いた音が路地に響き渡った。


 「え?」


 リクトは恐る恐る目を開け、正面を見るとそこには...


 赤髪の男が立っていた。


 「な!?誰だよてめぇは!!」


 謎の男は赤髪の男に向け、そう訪ねると同時に半分位から折れたハンマーの柄の部分を全力で投げつけた。折れた先の部分はどこに行ったのか。

 しかし赤髪の男はハンマーの柄を少しも見ずに、こちらに向かってくる。


 「おい、貴様何があった?」

 「え?」


 この時の「え?」は質問に対しての疑問ではなく、こちらに飛んできたはずのハンマーが消滅していたのだ。


 「はぁ!?消えただと!?てめぇ、何しやがった!!」


 そう言って男はこちらに走り赤髪の男を殴ろうとするが、

  

 男は消えていた。


 「え?」

 「おい、貴様、来い」

 「え?!あちょっ?!」


 リクトは腹を掴まれ、赤髪の男に抱えられた。


 「ちょっ!下ろせよ!」

 「...」

 「おい!聞いてんのかよ!」

 「...」

 「何か言えよ!!!」 

 「黙れ」

 「...ッ!?」

 

 直後気を失った。  


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