即死
今回の勝負で、リクトのチームの内一名が即死する。
これは残念ながら真実だ。但し誰が死ぬかはまだ言わない。言えない
リクト達は色々あった後に一致団結とは程遠い状況で時を待った。その時にそれぞれの戦闘服(?)を着た。
タイガの服は袖が短く、狼に変身する際に、布が邪魔にならないような服だった。
サネミはリクトと同じ様にあまり能力とは関係無いような服だ。
『皆様!!!殺し合いのお時間がやってきました!!!!それぞれ自らの能力で存分に殺し合って下さい!!!!』
三人が作戦を立てていた時、エマの声の放送が響いた。尚、部屋に地図が置いてあり、何処に行けば良いかは把握している。
「いよいよ、か」
「う、僕は....やっぱり嫌だよ....死にたく....ない......」
「......」
タイガは決意を固めたようにそう言い、サネミは死への恐怖に怯えていた。
「ここだ....」
それから少し歩き、部屋にたどり着いた。タイガはドアを開け中に入る。
「行くよ」
「....うん....」
リクトがタイガの後に入ろうとした時に、後ろを歩くサネミに声を掛けた。
「ね、ねぇ霧崎君」
「その....怖く、ないの?こんな状況なのにいつもみたいに冷静でさ?」
「.....別に感情が顔に出ないだけだ。怖くない訳じゃない」
リクトはサネミの質問に対しそう返した。
それを聞いたサネミは何処か安心そうだった。
その後、部屋にはドアがまたあり、そこには各チームのメンバーの名前が書いており、恐らく自分の名前の方のドアに入れという事だろう。
「こっちか」
リクトは自分達のドアに入るついでに対戦相手のドアを見た。
鹿嶋瑠璃
七蔵蘿一
白雲綾希
以上の三名だった。当然リクトとの交流はほぼ無い。むしろ「こんな奴居たっけ?」レベルである。
なにはともあれ対戦相手をしれたから良しとする。そして自分達のドアに入った。
「えっと....作戦は『死にそうになったら一人は降参する』だったよね?」
「あぁ。なるべく人が死ぬのは避けたい」
サネミは部屋で先ほど決めた作戦の確認をした。どの様な順番で出るかは不明だが、なるべくこちら側のメンバーが死なないようにした。
「.....対戦相手知ってる人居る?」
「いや、俺は知らない」
「.........」
再びサネミが喋り、質問をした。
リクトは対戦相手を知っているため、少し考えてからそう言った。
「相手は鹿嶋さんと七蔵さんと白雲さんの三人だよ」
「ん?知ってたのか?」
「さっき向こうのドアを確認した」
「.......単純だな.......」
それから少し経ち、いよいよ2ndラウンドが始まる所だった。
『2ndラウンドの戦う順番は、それぞれのチームで自由に決めてください!!!!それでは後はごゆっくり殺し合って下さい!!!!!』
エマの放送が流れた。やはり『一人ずつ』というのは当たっていた。
「.....じゃあ順番は....」
リクトが最適と言える順番を話した。
その後、それぞれが順番を確認し、先ほどまでいた部屋にあった黒いドアに入った。
その先は階段で下に続いていた。
「ついた.....なんだこれ?ガラス?」
階段を降りた先はガラスの壁にドアがある部屋でガラスの向こう側にはあたかもリングの様な四角い足場があった。
『そろそろ全員会場に着いたと思うので説明します。そのガラスドアの向こうにある足場の上が今回のリングです』
リクトがその部屋を不思議そうに見回してた時に放送が流れた。
『今回の敗北条件は前回と同じく相手を戦えない状況に足して、リングの外に出ることも敗北とします。三人で戦い、勝者数の多いチームが勝ちとなります。勝者数が同じ場合は代表戦を行います。勝者チームには特典があるので頑張ってください』
エマがルールの説明をした。何故か何時もよりテンションが低く感じられる。
「おい、ツブラキ。お前は無理しなくていい。俺と霧崎とで二勝する。お前は死にたくなければ降参しろ」
「う、うん.....」
タイガはサネミにそう言った。
『あ、それから始めるタイミングは自由なので。パパッと始めてください』
エマの放送が入った。やはりテンションが低い。
「.....それじゃあ行ってこい」
誰かが一番手に向けてそう声を掛けた。
はい。投稿遅れるに遅れて昼ですね。ざるそばを食べました。美味しかったです。オチとかは無いです。
今話では割りと多めに伏線が張りました。いつ回収するかは......気にしていてください。
それからメッセージの方でニシカタ君の能力の説明を知りたいっていうメールが届いたので近々活動報告に載せときますね。