表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

死が特別で、綺麗なら

作者: おかめ人形

 死という選択肢が綺麗なものだと感じてしまったとき、僕は死ぬしかないんじゃないかと思った。




 私立高校2年。高校生活も中盤なところで気づいた。


 何を目標に生きていこう


 簡単な話だ、3年も付き合っていた人と別れたからだ

 別れようって切り出したのは僕。なのになんでダメージを受けているのか。

 最初はただ他の人と話しているのが気に食わなかっただけ。

 そのうちそれが目立って見えるようになって、Twitterで電話楽しかったよって、見かけたときにもうだめだと思った。

 LINEも全てブロックして。

 ただのメンヘラじゃないかって、思ったけど。

 それでも引き留めてもらいたかった、電話とか、出かけたりだとかをやめてほしかっただけだった。


 だけどブロックしたらもう終わり。

 そんなもんだ。

 高校も違うし。


 そうすると僕に何が残るか。


 なんにも残ってなかった。


 何か趣味を始めてしまえば好きな人といる時間も短くなるし、彼女がいるなら何もいらないと思ってた。

 もともと人と話すのも苦手だったし。高校でも友達なんて作ってなかった。

 それでもよかった、付き合ってた頃は。

 平日にLINEして、休日に会う。その繰り返しが好きだったから。


 そうやって相手に依存しすぎるのも重いだろうけど、彼女はそれがいいって言ってくれてたから。


 僕には何もない、でも向こうはコミュニケーション能力が高いから平気だろうな。

 出会ったころから彼女は友達も趣味も多かったしな。

 僕がいなくても穴はすぐに埋まるんだろうな。


 依存する以外に方法がないなんて、それをすべて彼女のせいにするなんてできないな

 僕が楽なほうに逃げてたんだ。


 尊敬する相手が自分の事を好きだって言ってくれて。

 受け取ってるだけだもんな。

 僕は努力してなかった。


 努力はしません、でも好きでいてくださいなんて身勝手だよな。

 こんな状況になっても僕は、ただ部屋にこもるしかしてないんだから。


 多分、きっと、僕は、この先そうやって生きていくんだろうな。

 こんな僕はこの先何も得ないだろうな。


 うん、それなら一つ、他の人が経験してみないことをしてみよう。




 そこまで考えた時から、ぼーっと歩いてきた。


 さあ、この屋上から飛んでみようか。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ