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under 500 Ⅱ

石の上にも三年

 芝生の上に3年いた。3年もいた。

「石の上にも3年いて」

 そう言われたときは、焦った。


 でも、硬さが気になるのは最初だけだった。1年経てばもう、一生暮らせる気になってくる。不思議なものだ。


 正座はキツい。でも、イスみたいに座れるタイプだった。しかも、お手伝いさんもいた。だから、耐えられた。


 でも、芝生時代は良かった。ゴロゴロが、ほぼ無限に出来たから。歩くことも、走ることも自由に出来たから。


 もうすぐ、石生活は終わる。そして、新しい生活に入る。


 これからの3年は、どっちか選んでいいと言われた。芝生の上なのか。石の上なのか。


 走れる方が、いいに決まっている。柔らかい方が、いいに決まっている。でも、石も捨てがたい。


「あの石の近くには木があって。生い茂った葉っぱが、傘代わりになるんだよな」


 そう、独り言をつぶやいていた。石の硬さには勝てるが、雨の冷たさには勝てない。

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