翼竜の分類と系統樹

はじめに

　翼竜類《よくりゆうるい》 Pterosauria は長いあいだ、尻尾の長い嘴口竜状類《しこうりゆうじようるい》 Rhamphorhynchoidea と尻尾の短い翼指竜状類《よくしりゆうじようるい》 Pterodactyloidea の2つの仲間に分けられると考えられてきました。

　ところが、21世紀になり、嘴口竜状類は原始的な翼竜の寄せ集め (側系統群) であることがはっきりしました。長いあいだ使われてきた分け方は廃れつつあります。

　翼竜の新しい分類について、日本語で説明している文章はまだほとんどありません。私自身の覚書も兼ねて、ここに書き残しておきます。

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　この文章を読み進めようとするあなたは、古生物学をある程度学んでいらっしゃる方だとお見受けいたします。「翼竜は中生代の生物だ」とか「翼竜は恐竜ではない」とかいうことは、書く必要はないと思います。