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爆縮と体温の機知(2)

記憶と欠伸

何も無いから

髪を切った

伸びて整うまで

時間が必要だから

下手な鋏で

長い髪を削って

最後は市販のバリカンで

長さを調整する

「一カ月経てば、丁度良くなる」

母親の言葉だった


子供の頃

嫌だったことは

記憶を掘り起こす欠片で

目の前に

ホログラム化される

触れているのに

触れられない

一定時間流れれば

消え去る

頭の中へと消え去る


遠くの風景に

記憶の中の風景画を当てはめて

「良いでしょう」の言葉に

上の空の相槌

どこかで見た物は

どこかで見たと認識していて

勝手に自分で作った

どこかで見た物と

重なり合う

本当に見たのか

考えないのだ

聞いたとしても

本当に見たと認識しているから

本当に見たと言い張るだろう


不安感から作られて

疑心暗鬼から作られて

悲しいから作られて

虚しいから作られて

苦しいから作られて

寂しいから作られて

暗いから作られて

不幸だから作られて

楽しいから作られて

嬉しいから作られて

快活だから作られて

明るいから作られて

幸せだから作られて

怒りから作られて

こんなの

感情から作られて

この一言だけで終わる

性質は変わらない

たくさん作った理由は

何だろうか


曖昧に話ながら

何故、曖昧なのか

分からずに居たけども

どうやら

曖昧という形が

収まりが良いとか

考えているみたいだ

確定しないことは

ある意味で無限である

勝手に作れるのだ

他人であろうと

自分であろうと

勝手に作れるのだ


確定した物に

納得させられて

そのまま進むのであれば

それで構わないが

曖昧を楽しめなければ

苦しいだけだ

ちゃんとしたいことは何だろうか

どうでもいいことは何だろうか

本当と嘘の境目は何処にある

なんて言いながら

明確にするのは

問題が発生してから

それまでは

曖昧の上に寝転がり

欠伸でもしていれば良いんだ


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