表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
81/98

転生転移研究者5

 亜人国での族長との話し合いは私の今後の方向性を決めるようなものであった。私は繰り返す可能性がある。なら私の記憶を外に保管できれば忘れてしまう記憶の保管庫になる。亜人国をそれに利用するのは悪くは無い。それと言うのも人間の国では繰り返す私について秘密にしている。


 国に都合の悪い歴史の秘密も大量に知っている。ゆえに私が繰り返す転生者である事を明かすのに適してない。亜人国はトップが転移者でその辺り理解がある。彼が考えるアカデミックな知識に私の記憶を紛れ込ませて保管管理の肩代わりをさせたい。それに私の興味は彼も興味を持つのでそれなりに有用でもあると思うため。


 他にこの世界は現代日本の高度な技術を伝えるための知識が全く伝わってない。これは多くの転生者転移者と接してきたけど、何故か残そうとし無い。私は好奇心からこういったものを整理して頭に残してある。私はそういった時代じゃない生まれなので聞くものすべて新発見の連続で面白い。


 だが残そうとし無いのは尊重すべきで、族長の秘密として科学知識などを残しても良いとおもわれる。後科学知識が邪魔になるのも大きい。発想の自由さの妨げとなる。


 ファンタジーとは何か?と言うと人が思い描いた短絡的な夢想であるといえる。魔法も理屈っぽいがそれは夢想に屁理屈をつけただけで、人間の歴史はこの繰り返しで最もらしく聞こえるか?どうか?こそが肝となる。それが現実となる世界であんまり科学がどうたらと考えるのはよろしくない。


 もちろんこの世界も物理法則には支配されている。だが常に例外だらけのこの世界で詰め将棋の様な科学的思考は合わない部分もある。それでもだモンスターは何を食べて生きてるのか?この疑問は大きい。その疑問はやはりありえない事が科学的思考から来てると思う。他の事は流せてもこれは違和感がある。


 魔力がこの世界ではありえない現象に関わってる。だからモンスターの問題も魔力ではないのか?と考えるとすっきりする。モンスターは外気の魔力を食ってるんだ。それだけで生きられないのがモンスターとは違う動植物なんだと思う。モンスターとそれ以外は自然発生するか?否か?と言う生まれでまず分けられる。次に完全に栄養摂取行為を排除しても生きられるか?にあると思う。


 じゃ何故モンスターは食べるのか?多分ただの趣味だろう。後はやはり繁殖とにたもので、何かしらのイレギュラーを生むための要因として不必要に見える食が組み込まれてる。そしてただの趣味の部分に特に人間を襲うと言う部分になるのだろう。趣味と言うより、それは必要が無いが、必ずする行為本能だと思う。適応的でないため生物にはあまり無いが、プログラム的と言う意味では生物の本能に似ている。


 モンスターは魔力を食べているの証拠は?無い。ただそれは重要じゃない。モンスターは食べなくて良い。こっちが重要で、そのための理由の一つとして私が考えたに過ぎない。傍証としては魔力が身体に及ぼす影響が魔族と人間で差がある部分かと思う。魔力は生命活動に強く関わってる一つの証拠だ。


 生物の食物連鎖について、高エントロピーと低エントロピーそんな考えだったと思う。生物は低エントロピー状態に保たなくてはいけない。生物の活動は物理法則によって組み込まれてる。魔力はそういった物理法則に組み込まれない。モンスターは魔力を得て物理法則に組み込まれる肉を生み出している。


 このすり抜けこそが、モンスターが何を食べてるか?のポイントじゃないかと考えている。魔法で火や水が生まれるなら肉が生まれても良いじゃないかと言う話だ。運動エネルギーは魔力の得意とする所だし。モンスターを食べるという事は、魔法で料理を0から作るという事だ。究極とも言えるような魔法を人間は使えないから困惑してるだけだ。


 モンスターの肉を食うというのは魔法の一種だ。


 私は地球のその後の知識を外から得たものだ。だからこそ自由になれる。ここは地球じゃない。そんだけの事だと思う。異世界人は人間じゃないと言う発想は私も相応しい発想だと思う。人間の様に見えるもの。種の概念がここは通用しない。だから子供が生めると言う地球の常識だとここだと大半の生物は人間と同種なのだ。


 DNAがなんだ。遺伝子がなんだ。そういったものが非常識に絡み合う世界。親は子に似る。でも遺伝子のような発想だと出鱈目な事ばかり起こる世界。


 魔法はまだ良い。モンスターもなんとなく法則性がある。物理法則から考えるとハテナ?だがある日モンスターで埋め尽くされる世界にはならない。自然発生だとしても一定数しか生まれない。最も問題なのは転生転移者の出鱈目な能力だ。私だってかなり出鱈目だ。私の記憶は一体どこに保存されているんだ?人間の脳に限界は無いのか?


 魂?そんなものが浮かんでくる。それを魔力で解明できるか?多分魔法魔力のその上に何か特別なものがあると私は感じている。まあやめておこう。魔法魔力はそこまで出鱈目じゃない。


 何故転生転移者だけが特別視されるか?で魔法や魔力にはある程度の法則性があって、それが地球の物理法則から外れてるってだけだ。モンスターもこの範囲で語れるものなんじゃないかな?と考えて私は考察している。亜人はおそらく転移者の力だと思う。コピーの話を聞いたとき、私の前世の記憶とそっくりじゃないかと思ったからだ。


 仮に神がいるとして、神が0から創る創造主なら、われわれは、神が創った既存の世界から新たなものを作る創造主としての力があるのじゃないか?と言う事。ただし転生転移者個々の能力にゆだねられるけど。私もあちらの世界の記憶この世界の記憶と言う既存の物を使ってしか他者との違いが無い。


 もちろんそれ以外の不思議な力もあるが、それはすでに世界に組み込まれた魔王の方が上だ。だから私は以前から転生転移者は天使に近い存在だと言う説を採用している。神にはなれないが神に近い能力を持つものたち。それが能力によっては魔王に負けるのが情けないが。


 そう考えると魔族とモンスターと言うのは案外近いのかもしれない。魔力をベースに肉を作るもの、肉に魔力が交わるもの。肉の視点から見れば人間に近いのも真実だけど。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ