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召喚魔法の転移者2ー2

 僕は次の日からゴーレム召喚を鍛えながら狩りを行っていた。もう一人で狩りが出来るようになっていた。新規に出せるようになったゴレームが強い。ただ僕自身のレベルアップを考えて、ミドルハンターに師事した。最初の村は亜人のミドルハンター作った村らしい。森の村の連中とレベルアップについて話してたらそれならと紹介された。


 この世界に来たばかりのときの不親切っぷりと大違いだ。亜人国は転移者というイレギュラーに優しい国なんだ。それは田中祐二と言う転移者が作り上げた国だからかもしれない。ハンター資格って亜人にとってはあまり重要じゃなくて人間の国で活動しやすくするための身分証程度に見ているようだ。生まれたときからモンスターに囲まれて生きてる亜人と人間じゃ見ている視点が違いすぎる。


 なんとなくそうじゃないかな?と思ってたけど。2体に増えた。これを繰り返してついに大型ゴレーム召喚に成功。3Mはあるんじゃないか?と思う。知識豊富な亜人から魔王だと教えられた。魔王は人型なのに3,4Mある魔王がいるらしい。多分人間型最大なんじゃないかと。魔王と並んだ。ただ2足歩行最大じゃない。ドラゴンが2本足であるけるらしい。ただし、尻尾使ってだけど。


 めちゃつえコレ。性能が上がったわけじゃない。大きいことは力だな…。もっと大きなモンスター幾らでもいる。でも固いんだ。なんと最大2台まで召喚可能。おまけにこれに人間大ゴーレムも1体だけ召喚可能。これちょっとやばいんじゃない?僕単独でもミドルハンターと人とまあまあ良い勝負になってきた。元々召喚使いだけ合って魔法は得意。魔法重視剣士。


 圧倒的盾さんがいるので、詠唱が多少長くても魔法が使いやすい。多分Sハンターぐらいはいけるんじゃないかな?かなり強力だって言われるモンスターもソロで倒せてる。まあソロ?って突っ込まれるの承知なら。しかしーーーこれで終わりではなかった。なんと巨大ゴーレム召喚成功。夢の巨大ロボット召喚。


 ただし、乗り込んだら酔った…。これ却下。遠隔操作できるのでわざわざ乗る必要ないですから…。無駄に人間を格納できる場所があるんだよな。無駄な機能…。後は最大限まで訓練して終わり。もう変化無いな?って所で最大召喚を試してみたら。小人と巨大ゴーレムの1体ずつの召喚が最大だった。変な組み合わせだなと思ってたけど。


 ふとアイデアが浮かんで試してみたらばっちりはまった。小人を巨大の操縦席に入れると、巨大と僕がシンクロできる。僕が近くに居なくても操作出来る事になる。大げさに言うなら家の中で延々と狩りが出来る。これやばいんじゃない?勇者クラスだと思う。ただ途中から目立つので奥地でやれと追いやられたけど。まあこれ近くからなら森を突き抜けて見えるな…。


「何これーー」


 天地創造なんてやってのける大物転移者田中祐二もこれにはさすがに驚いたようだ。もし隠れてるのがばれなきゃ、単体ではこの世界最強なのでは?もちろんドラゴンも狩った。他って見た事が無いけど魔王ぐらいしかしらん。


「これ面白いな。ねえ戸村君、これ使って強盗しない?」


 田中祐二は何かとんでもない事を言い出した。


「ああそれ良いな」


 最近知ったけど他にも協力者が居て、土田武って言うらしい。凶悪な人相でデカイ悪人にしか見えない。んで魔王の能力あるらしい。転移の場所間違えたんじゃないか?と言うか彼が言うとなおさらえげつなく聞こえる。


「そんなに罪悪感抱かなくて良いよ。まずさ折角力持ってるんだから。その力に見合った報酬が欲しいじゃない?でね、僕らも人間から強奪を考えたんだよ」

(考えたの?)

「でもやっぱ平和にノンビリ暮らしてる農民の糧とか奪えないよ。でさ僕らを攻撃してきた軍隊ならボロボロにしてやりたいんだよ。そのゴーレムならピンポイントに狙い撃ちできる。

ネットワーク自体は人間社会にしっかり張り巡らせてあるので、後は一般市民を巻き込まないようにするにはってずっと考えていた。義賊だよ!やろうと思えば一般市民農民巻き込めば少数精鋭でいろいろ強奪して軍隊にダメージ与えられるの分かってる。

でもそれはやりたくない。やり方は分かってるけど、罪悪感や僕こっちの人間全員が嫌いなわけじゃないから出来ないんだよね。ただこっちに攻撃の意思のある軍隊なら皆殺しでも平気できる。そうじゃなくて金目のものも奪えるってなおさら良いじゃん。失敗したらゴーレム消せば証拠隠滅になるでしょ」

「上手く行くんだよね?」

「ネットワークは任せて。ただ遠くから捜査すると目立つから近くまで言ってゴーレム出して逃げたほうが良い。亜人に協力させるからそこは危険だけ頼める?」

「良いよ」


 夜中に、夜目が聞く亜人と協力して武器庫を攻撃して、武器を奪って逃走する計画になった。クソ丈夫なドラゴンの皮を現場まで亜人に運んでもらって召喚後にそれもって武器突っ込んですたこらさっさと言う雑な計画立った。見張りは全て殺して良いからそこは楽だった。ふんずけてしまえば良い。


「あそこです」


 ヴァンパイヤの亜人だそうだ。まるで見た目人間と変わらん。教えてもらった建物と武器庫の位置を確認して手前でゴーレムを出して、ぶん殴って武器個の壁を開ける。夜見えにくいのが欠点だが、もうなんかわしゃわしゃと防具やら武器をドラゴンの皮に集めて袋状にして抱えて逃走する。


 とにかく自分も亜人もゴーレムも逃げた。追って来てるんだろうが、もう分からん。動きが鈍いが遅いわけじゃないんだ。象が走るの早いのと同じ理屈。とてもじゃないが人間には追いつかない。見えなくなったの確認して、森に入って武器をぶちまけてゴーレムを消した。


 ものすごく後から僕も合流する。


「はあはあ…、なんで僕より皆が集まってるんだよー」


 田中祐二は来てない。彼はほとんど家から出ないらしい。外の仕事は大体土田武が受け持ってるようだ。田中祐二は強大すぎる割に貧弱な人間なので確かに不味い。んま彼も結構強いんだけど。彼一本折れたら今のままじゃ亜人国は倒れてしまうぐらい影響力が大きすぎるから。


「上手く行ったじゃないか」


 邪悪な笑みで土田武は微笑む。悪い奴じゃないが、度胸もあるし過去の話し効いてると結構えげつない。もろコワモテ系なんだよな。似合いすぎてる。最近は質が上がってきてるらしいけど、武器が亜人国は弱い。特別凄い武器は伝説の剣クラスなんだけど、その落差がすごい。僕あまり剣士って感じじゃないが、重要人物って事でそれなりに良い剣貰ってる。


 だから良く分かるけど、亜人国の武器のグレードかなり上がるだろうな。全額は払えないけど、かなり助かったと僕は満足するだけの金銭は受け取った。どーせ買うつもりだったからそのお金らしい。売れば金になるが、盗品は不味いので中々良い仕事になったと思う。


「軍の要人とか、軍人が100人ぐらい集まるところとかで暗殺虐殺できれば好都合なんだけどな」


 田中祐二もそうだけど、一般人を巻き込まないようには甘いほどなのに、軍人には土田武も容赦が無い。酷い目にあったんだろうな。ただ田中祐二は以前


「昔は人間すべて殺したいと思ってたし、それが軍人全てになって、今は自分への攻撃自体になってるよ。疑心暗鬼になって軍人だから全滅させたいって気持ちはもう無いよ。それなりの数居ても国として亜人国との戦争を望まない事にしっかりとした裏づけがあれば対立しようとは一切思ってない。

ちょっと前まで全滅もあると思っていたから。うかつにこっちから仕掛けられないのは確かなんだよ。たださ、軍隊を動かしてるのは国なので中枢機関も何かしら狙ったほうがこっちの狙いが分かりにくいと思う。食料とかそういうの奪えないかな…。

いざとなったら魔族の国に流せばばれないしね。もっと金目のも盗んだほうが意図がばれにくいじゃん。破壊工作が一番の目的だからね。そればれると亜人が遣ってるとして攻撃に来る怖いわ」


僕も確かにそっちの方が良い。協力する気ではいる。僕は家からゴーレム動かして戦争に参加するって出来るから。最悪亜人国が滅びても僕は助かる。土田武はあまり良い顔をしなかったけど、家の中からゲーム感覚で戦争で良いよって言ってもらった。それだけ人間との国力の差があるのは認めているからだろうと思う。


 警戒態勢の中すぐに決行され食料庫から強奪したり、どうやって入手したのか?分からないけど、それなりに高価なものがある場所から様々なものも強奪した。ただ城にはもっとすごいものがあるらしくて、これはこっち側の意図を知らせないって意味が大きくて労力の割りにはたいした金にはならなかった。


 さすがに不味いという事でぱたっと鳴りを潜めた。


「あーーうーん、これ僕が売った奴じゃん」


 田中祐二は持ってこられた財宝を見てそう言った。

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