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モンスター倒して金持ちに3

 僕(佐竹健也)は勇者達にぼやいてた。


「Sハンターの武器とかもうすべて僕の手によってグレードアップさせたけどさ、僕って名剣を作れるわけじゃないんだよ。名剣のさらに上を行く名剣に元の名剣をたたき上げるのが能力なんだよね。だからすべて鍛え終わったらやる事が無い」

「なら亜人国に行くと良いよ。亜人の持つ武器はどれもろくでもないけど、時折すごいものがあるって以前亜人との戦いで生き残った兵士から聞いた事がある」

「僕国からかなり貰ったけど良いのかな?」

「良いんじゃない?契約じゃないでしょ。毎回一本限りの報酬でしょ?」

「行って見ようかな」


 開拓村にたまにやってくるらしい亜人と接触した。話をして是非来て欲しいと誘われた。亜人国の族長に会いに行った。


「田中祐二です」


 族長はそう自分の名前を名乗った。


「もしかして転移者?」

「はい。でも名前や容姿だけで?」

「ああこんな危ないところすんでるってのがその理由です。僕も昔はそんな感じでしたよ」

「外に出ないでいたらこんな事になってしまいましたよ。それで既存の武器を鍛え上げる能力を持つんですよね?」

「ええ複数回モンスターと戦わないといけませんけど。それで良いなら仕上げますよ?」

「でも高いんでしょ?魔王討伐隊の剣を鍛え上げたと聞きました」

「最低限で良いですよ。もう使いきれないほど金はあるので、名剣をさらに名剣にするのが人生の目的になっています。良い剣あるんでしょ?」


 そう言ったら田中さんはいろいろと剣を見せてくれた。


「これは早速戦ってきて良いですか?」

「いえいえ危険なので一応転移者とは言え亜人を連れて行ってください」


 そう言われて亜人の女性数人とモンスターを狩りに行った。数頭しとめて戻る事にした。


「これすごいじゃないですか、魔王討伐隊の剣に負けて無いですよ。もしや名剣を作る能力ですか?」

「いやいや、なんというか自分が望んだものが手に入りやすい能力です。それもその1つに過ぎません」

「もしかしてその能力最強なんじゃないかな」

「僕自体はそんなに強く無いですよ。その代わりなのかな?と思っています」


 金銭的に苦しいらしくて、ある程度この国で最強といえるような名剣を鍛えたら僕はこの国を去ることにした。


「もし良かったら紹介するので魔族の国にも行って見ませんか?」

「それ武器商人ですね…」

「いやーでも武器を扱う能力ってどうしてもそうなってしまうんじゃないですか?私人間に攻撃されたら鍛えてもらった剣使いますよ?毒を喰らわば皿までですよ」

「今更ですね行きますか」


 この後僕は魔王の剣を鍛えた転移者になってしまった。魔族の国から開拓地に帰ってきた。


「佐竹さんひさしぶりですね」


 勇者マインと話をした。


「うーん、魔王の剣まで鍛えてきた。僕良いのかな…。僕さほら転移転生者の記録みたいのあるよね?あれどうやって乗るのかな?って意識してやってる所もあるんだよ。まああくまでおまけだけどね」

「おそらく他の人も同じですべては書かれてないんでしょうね。それが表に出なければまあ僕らの剣を鍛えた事しか乗らないんじゃないでしょうかね」

「その後の彼の行方は分からないなんて話かーー」


 さて僕は上り詰める過程が楽しかったんだと思う。それがいつしか名剣を鍛える単純な思いになった。ただ僕は致命的欠陥があった。その点てんで違う能力の田中さんの方が名剣製作者だと思う。僕は作る事が出来ない。だから遣る事がなくなってしまうんだ。

 前みたいに安い剣を買ってスライムで鍛えて売る日々に戻した。また時間が経過すれば名剣が生まれると思うから、それまで僕はのんびり暮らす事にしよう。


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