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つるはしを持った転移者4

 僕(田中祐二)は子供達から良い情報を仕入れた。悪環境で育つ変わった作物を販売してる村の噂だ。ただのモンスターが居た場所を今から農地にしていこうと言うんだ。あまりに僕達の土地向きじゃないかと、すぐに調べさせて人間に近い見た目の子供達を向かわせた。


 ただお金がちょっと面倒だった。金銀宝石じゃ大きな都市などでしか扱ってくれない。これをなんとかお金にするのにえらく手間が掛かった。下手に売りすぎると値が下がってしまう。僕はそれだけ大量に金銀宝石を一気に溜め込みすぎた。30人足らずの家族で人魔族両方に対する第3勢力になろうと言うんだから。


 これが3国状態じゃなきゃとっとと諦めてる。そこにかけている。魔族と人間が争ってるのに、人型モンスターなんて受け入れられるわけが無い。僕は力で対等に渡り合うしかなかった。その力の一つが金だ。幸い魔族にも人間のお金が使えたので、魔族と人間両方から金をかき集めた。武器や防具を買い、様々な作物を手に入れ。この奇妙な作物の話を聞いて飛びついた。


 いずれは家畜も買わないといけないと思う。モンスター半家畜化計画では、モンスターの乱獲を防がないといけない。人間と魔族のパワーバランスにも重要でかつ食料でもある。こんな有用な連中の数を減らすのは得策じゃない。

 それに過去に読んだインディアンと米国の関係でインディアンの食料であるバッファローを殺してしまうという戦略を使った米国の歴史もある。そうなったら兵糧攻めを受けてしまう。


 奇妙な作物を買い付けて栽培をした。これは僕のための作物だった。まず悪環境に強い木を植えた。残った場所に赤い実の作物を植えた。木は実を残して数本残して枯れてしまった。そこに他の作物を植えるとすぐに農地になった。木が日光を遮るほどは残らなかったので、上手く農地になった。赤い実も同様に。


 人手が足りない地面が悪い悪条件での農地改善として、これほど適した作物は無かった。あっという間に100人ほどの集団が3つの村にすむようになった。第3世代の誕生とこの作物による農地増加が上手くはまった形になった。


 子供達は家畜レベルで成長が早いが決して頭が悪いわけじゃない。僕の奥さんたちは僕の知識コピーの様な共有をしている。次の世代にもそれが受け継がれるため早い成長でもかなり知的に成長できる。しかも第2世代からはそれぞれの経験がプラスされるので、僕と全く同じ頭脳と言うわけじゃない。


 そもそも奥さんはノータリンなモンスターから出てきたもので僕のコピー程度の頭でも十分に知的な戦力となる。他に大きな変化は第3世代の交配新種になる。ビッグバッドから生まれたバッドマンとゾンビから生まれたグールをかけ合わせて出来た新種がヴァンパイヤとなった。とんびが鷹を産む。


 そろそろ人口増加が心配だったため子作りは控えてもらう事になる。その代わりヴァンパイヤの孫に他の娘や孫を相手に大量に子作りを頼んだ。明らかに優秀なヴァンパイヤの系列を増やしたかった。この孫は優秀だったため名前をさすがに僕は覚えた。ヴァン。第2世代以外は僕が直接名づけてないから分からなくて当然なのだが。


 ヴァンには外の魔族と人間に眷族を作ってもらうことにした。この村は僕の直径以外は駄目としていたが外に仲間を作るのなら問題ないんじゃないか?と気が付いてヴァンには血を吸う目的と平行して進めてもらった。ヴァンはモンスターの血でも生きていけるし食事も取れる。ただ単純に美食と言う奴だった。喜んでこの指令を受けてくれた。


 これによって眷属がまた眷族を増やすというネズミ算式に増えて、僕はもうこの連中を管理してなかった。ただ様々なメリットと後は僕が一番直接的に利用したのは情報網としてものすごく優秀だった。直接兵隊に出来れば良いが敵のど中で破壊活動をしても多勢に無勢だ。それよりは隠れて味方してくれたほうが役に立つ。


 第4世代のヴァンの子供達にどれだけ能力が引き継がれるか?確かめる前に眷属のネットワークがかなり使えるものが出来上がってしまった。相変わらず様々な買い付けは子供達が行っていた。例えば商人を眷属にするとすると、彼らが突然僕らの村にこられると困る。そこはやはり細心の注意が出来戦闘力も高い子供達じゃないと。

 ただ彼らを僕らにとって都合の良い場所に行商に向かわせる事はできる。きちんとお金も払ってるし、普通に行商してるだけなので目立った行動にもならない。


 後は僕の奥さんに対して、同種のかけあわせをするための敢えて被ったモンスターの選択が増えた。どうしても異種交配はどんなモンスターになるか?が分からない。それゆえ同じタイプのモンスターを掛け合わせて次の世代も母親に近いモンスターにするのが目的だった。同腹の兄妹、姉弟で掛け合わせるのはさすがにいやだった。


 僕はたまにカンが鈍らないように戦闘をするぐらいで、大半は子作りと財宝の発掘と、たまの戦闘で武器奥さん奪取ばかりやっていた。人間や魔族の武器を買い集めたのは、僕の武器奪取じゃ限界があるから。ただ一味違う武器は僕の奪取が大半で、強い子供達や奥さんにはコレを持たせていた。


 昔はパーティーの中心だったのに、今じゃ武器と奥さんの奪取以外戦わなくなっていた。しかも奥さん奪取は基本子供の世代が増えるのを重視してるためあくまで同種交配のためと強種の母体を得るための場合だけで減っていた。


 第4世代が大人になる前にヴァンの子供達が半々ぐらいでヴァンパイヤらしさを発現していた。どちらかと言えば夜行性の彼らは村の夜間警備に最適だった。子供でもかなり強いので大半任されていた。


 やや問題のある配置にしたけど、ヴァンの子供達のおかげで問題が問題じゃなくなっていた。3つの村を3角形に配置して、その中に空白地帯を作った。これにより村の中以外でモンスターが居ない地域を作る事に成功する。当然僅かならたまに現れるが、そんなの僕らの子供達にはまったく問題にならない。


 この空白地帯を利用した大規模な農場。飛躍的に人口を増やす計画がここで軌道に乗る。早い作物を利用すればすぐにでも食料が供給される。これに加え当面はモンスターを殺し続けて良いので多分なんとかなる。今までヴァンや特別な個体を除き凍結していた第4世代増計画にここから開始となった。


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