モンスター倒して金持ちに2
僕(佐竹健也)はハンターの資格を取った。僕の力は武器を良くするだけじゃないかと言うとそれは違うようだ。すでに僕は転移者であることを明かしていた。しかし僕の場合モンスター討伐においてだけ人外の力を発揮できるのであんまり信じてもらえなかった。
養成所で聞いた情報だとそれでも僕は並外れた身体能力があるらしい。それでも転移者の平均はこんなものじゃないらしい。転生者と違って転移者は偽者が極端に少ないらしい。人種が珍しすぎてすぐばれるから。アジア的特長を持つ人種が全く居ないわけじゃない。
ただ稀有なのは確か。偽の転移者を名乗るならその国の出身以外ありえない。そしてその国には転移者なんて居ない。でも転生者と転移者の違いが分からないこの国の人がたまにいてその馬鹿ものがまれに転移者を名乗るだけなので、僕は特に偽者だと思われなかった。
僕がハンターの資格を取ったのは横のつながりでいずれは勇者の武器を鍛えたいから。僕は武器込みなら養成所の成績より上にいけると思う。それでも僕の特性は勇者達のサポートの方があってる。でもそのためには名剣を僕に貸してくれと言う話が必要だ。
それは僕が考えても無理があると思う。だから他の人達から信用を得る。ハンターにまずなる事が必要だった。お金を得てしまうとやる事がなくなってしまう。なら自分の力を生かしたい。その究極の目標として最高の剣をさらに最高にするのが僕の使命だと考えていた。
ミドルハンターから出発して名前を上げて僕はついに武器込みでスペシャルハンターになった。ちなみにミドルハンターからスペシャルハンターになる人は皆無。まず基本スペシャルや転生転移者から落ちてミドルハンターになる人が大半で上がってくる人が皆無だから。それはスタート、すなわち才能で大半決まってしまうから。
じゃ僕は努力の人なのか?と言うと武器を徐々にレベルアップしただけだ。根本的な僕の力自体は養成所で鍛えたレベル以上は大きくは変化して無いと思う。それまで我流でやっていたのをなんとかプロの人に鍛えてもろた。高い身体能力に任せた力任せ立ったから。
そんでも養成所じゃ僕の力は全開で発揮されん。それが後から伸びた理由になると思う。
スペシャルになる前に本当なら片付けたかった。スペシャルに来たらもう目的は一つしかない。特別チームに入るときに王様に謁見するので、その時頼めば良い。名剣を鍛えさせてくれと。
「王にお願いしたい事があります」
「話してみるが良い」
「僕が転移者だと言う事を王は信じてるのでしょうか?」
「話は聞いてるが、やや物足りないとは思ってる」
「正直な意見感謝します。それは僕の力が武器を鍛える力だからです。だから僕が鍛えた武器をもっと能力の高い勇者に持たせればおそらく僕が使うより良い結果に繋がると思います。僕は王に謁見して自分を売り込もうと考えてスペシャルハンターの地位に上り詰める事を目的にして来ました」
「今一つ話しが分かりにくく感じるのだが?」
控える大臣が答えた
「佐竹と言う転移者、お主は自分は転移者だがその力を剣を鍛える力以外何も無いから証明できないと言いたいのか?」
「はいそういう事です。誰か証明してくれる人が居ないか王様に進言しました。それなら僕に名剣を貸し与える保証になるのではないか?と考えたからです」
王が答えた
「それなら、勇者マインに頼むと良いだろう。ただしマイン以外のメンバーに頼んだほうが良い。マインの武器は鍛えられない」
「王様それはどういう事ですか?」
「複雑な事情ゆえに紹介してやるから直接聞いてみれば良い。勇者マインが佐竹を転移者と認めるなら魔王討伐隊の武器をすべて佐竹に頼むとしよう。もちろん見返りが欲しいから頼んだのであろう?」
「はい討伐隊のお眼鏡にかなう武器が出来たらその分の報酬を期待して進言いたしました」
「結果を出せばその報酬は国費で払うと約束しよう」
その後勇者マインに認められて魔王討伐隊の武器を鍛える事になった。ただ僕の場合すぐにはそれが終らない。だからその辺りちと話し合いは長引いてしまったけど。マインの事情は良く分かった。彼の武器は鍛えられない。おそらく初めての事だと思う。
自分で言うのもなんだけど、転生転移者って滅茶苦茶すぎる。僕ら同士って能力の相乗効果を狙うといろいろと相性が悪い面もあると思う。
それでもこの国最強のメンバーの武器を鍛えるって目的は達成できた。報酬の話をしたけど、良い武器を作るだけじゃ駄目なんだ。それを最強の武器として使って欲しかった。だから僕は彼らと接点が欲しかったんだ。Sハンターの討伐隊の武器も僕が鍛えることになり、この国の最強クラスの武器を全て僕がパワーアップを図る事になった。
なんとなくだけど僕は転移者としてこんな転移者が居たと歴史に名を刻みたかったのかなと思ってる。自分個人の強さじゃ僕の剣が歴史に残る名剣だと気がついてもらえないから。




