13月の夕景
世界が目を閉じて暗闇になる前に
燃える空の色を心に焼き付けるんだ
街風はビルの間を抜けて
街灯の明かりを灯した
行き交う人は多くなって
すぐに人波に紛れ込んだ
遠くなっていく空の感触を
まだ確かめていたくて
時代も季節も越えたら
今日は今日のままでいて欲しい
美しい時間が消えていく中で
新しい息吹は呼吸をしだす
世界が目を閉じて暗闇になる前に
燃える空の色を心に焼き付けるんだ
家の窓から漏れる灯
雪はその光に照らされた
108つの重い振動は
透明になった空気を伝わった
浸っていた空の深さに
まだ溺れていたくて
夢も希望も拾ったなら
今日より過去が輝くだろう
美しい時間を忘れる中で
新しい息吹は未来を見る
開けた視界に飛び込むその眩しさで
世界が目を閉じて暗闇になる前に
帰ってこないあの日々は
吐いた白い息のようだ
時代も季節も越えたら
燃える空の色の場所まで
行けるだろうか
美しい時間の中に戻れたら
新しい息吹の種を撒こう
世界が目を閉じて暗闇になる前に
季節を越えたその場所を探しに行く
読んで頂き、ありがとうございました。