【1】突然の来訪者
最後まで読んでくれると作者も喜びます。
一人でも多くの人に楽しんでもらいたいです。
始めに言っておこう。
あなたは運命って信じますか?奇跡はあると思いますか?偶然って何だと思います?
この物語は主人公を始め登場人物たちがドタバタと騒いでいるだけのバカ話かもしれません。
でも、僕には確かに伝えたいことがあります。そして、これだけは胸を張って言えます。
―彼女たちが“偶然”僕の部屋に飛び込んできたのは“運命”であり、それは一つの“奇跡”なんだ―
僕は今日、生徒会長になった。
まあ、当然といえば当然のことである。
何せ僕は成績はいつも学年トップ。前年度は生徒会副会長を務め、優秀な仕事振りを発揮。
友人たちからも慕われ、顔も性格もいいこの僕が生徒会長になるのは自然の法則なのである。
明日から始まる、ますます充実するであろう僕のスクールライフ。
ああ、楽しみだ。
明日が待ちきれない。
考えるだけで頬が緩む。今、僕は相当気持ち悪い顔になっていることだろう。
一人暮らしでよかった。
さて、時は午後11時30分。
予習・復習はあらかた済ませ、家事も終わらせた。
この後の日程はどうしようかな。
今日は2時半から僕の大好きな深夜アニメが始まる。
それまではインターネットでもしていようかな。
僕はパソコンのスイッチを入れた。
やがて液晶画面に映し出されるピンクや蒼など色鮮やかな髪をした少女達。
(アニメのサイトで期間限定なので即ダウンロードした)
やっぱり、この娘たちが待ちうけだとテンションが上がる。
やっぱり2次元はいいね。
最近友人から教えられた動画を見ようと某動画サイトにアクセスすべく、立ち上げておいたインターネット《goggle》の検索欄にカーソルを合わせたときだった。。
ピシャン!
玄関の方からドアが閉じられたような音がした。
な・・・なんだ?
こんな時間に訪ねてくる友人もいないだろう。
まさか・・・泥棒か!?
いや、待て。
落ち着け、僕!
そもそも戸締りはきちんとした筈だ!!
きっと玄関に立てかけてある傘か何かが倒れたりしたのだろう。
うんそうだ。きっとそうに違いない。
まず、精神を落ち着かせた僕はさらなる安心を保つため、事実を証明しに玄関へ向かう。
パソコンが置いてあるリビングからキッチンを通りぬけ、ドアを開ければすぐ玄関が見える。
・・・、暗くてよく見えない。
困ったな。
電気、外に続く扉の方にあるんだよな。
このアパートは安くていい。いいのだが、唯一つ欠点がある。その欠点こそが
「玄関からリビングに続く通路の電気が外に出る扉側にしかない」
ということだ。
なんて不便なんだ・・・。
何が起こったか早く確認したいのに暗くてよく見えないというもどかしい気持ちを抱きながら暗い通路を進む。
何かボンヤリとしたものが次第に見えてくる。
あれは・・・?
何か、丸いものが見える。
人の・・・頭?
いや、それならばその丸いものについている尖った三角の物体はなんだ?
二つもくついている。
ええい、面倒くさい!
電気はどこだ。電気は。
ええっと・・・?確かこの辺か・・・?
大体見当をつけ、そこに手を当てる。
カチッ
やった!ビンゴだ!
小気味よい音とともに辺りは温かな豆電球の光に包まれる。
そして、扉の方に目をやると。
―飛び込んできたのはとんでもない光景だった。
頭をこちらに向けて倒れている人物。
そして、それをしゃがみ込み、目に涙をためて見つめている小さな人物。
小さな人物は俺に気づくと一瞬びくりとした。
「き―」
僕が何かを言いいかけるのを遮り、小さな人物は立ち上がり、僕を潤んだ瞳でまっすぐ見てこう言った。
「お願いです、お姉ちゃんを助けてください」
わかりづらくてごめんなさい。
文才が欲しいです。