表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

16/48

親父ギャグ大好き後輩君

蘭は「顔だけ見れば完璧」だった。


綺麗に整った目鼻立ち、透き通るような白い肌。伏し目がちに微笑めば、小説の王子様そのもの。歩いているだけで「え、今の子めっちゃ可愛くない?」と振り返られることも珍しくない。


だが、蘭が口を開いた瞬間、その幻想は粉々に砕け散る。


「鈴先輩!昨日調べたんですけど、1円玉1枚作るのに2円かかるらしいですよ!つまり、1円玉を作るたびに日本は破産に近づいてるってことですよね!」


「……蘭が喋ると、顔面偏差値が急降下するのよね…」


せっかくの美貌を、彼自身の言動がすべて台無しにしていく。しかも本人はその自覚がまったくない。


ある日、女子から「蘭くんって本当かっこいいよね」と言われたことがある。周囲が「お、ついに本人も自覚するか?」と期待した次の瞬間、蘭は真剣な顔でこう答えた。


「えっ、僕ってかっこいいんですか?それ、蘭だけに乱視の可能性ないですか?」


「いや、お前が一番目ぇ悪いわ!!!!!」


もはや天性の残念さ。蘭は今日も、せっかくの美貌を自らの発言で台無しにしながら、無自覚に周囲を笑わせていた。

ポンコツしかいない

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ