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グランマ 今日はスコーンを焼いたのね。
グランマ、今日はスコーンを焼いたんだね。
そうだよ。坊やに食べさせるために一生懸命作ったんだよ。
ありがとう。
家に帰ったらママと一緒に食べるんだよ?
えっ……
どうかしたかい?
な、何でもないよ。ママと一緒に食べるね。
僕はニコニコ笑っているグランマを置いて家を後にした。
最近グランマは少しおかしい。
だってママはもう数年前に死んでいるのに……
いつも僕が会いに行くと一緒に食べるようにスコーンを焼いてくれる。
なんだか嬉しいけど寂しい……
暖かいけど冷たい……
そんな複雑な気持ちのスコーンを今日もまた一口齧る。
「……やっぱりおいしいや」




