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愛想笑ばかり上手くなってどうするの？
愛想笑を浮かべている彼女。
多くの人はそれで機嫌をよくする。
しかし突然彼が彼女に尋ねた。
「そんなに愛想笑ばかりして疲れないの？」
彼は人の顔色を見るのが得意だ。
彼に隠し事をしてもすぐにばれてしまう。
だから彼女は愛想笑を浮かべながら答える。
「確かにね。でも相手の機嫌がよくなるならいいわ」
「そう」
彼は少し不満そうにそう頷いた。
そんな彼を見たくなく、彼女は彼に聞き返す。
「アナタは嫌なの？」
「どちらかというと嫌だけどキミがいいって言うならいいさ。でもさ」
「でも？」
「そんなに愛想笑が上手くなってどうなの？」
「どうって？」
「キミの幸せは愛想笑を浮かべて他人に愛想を振りまくことで得られるのかい？」
「……」
「ボクはキミに幸せになってもらいたい。幸せになる選択をしてもらいたい」
彼はそう言ってキレイに笑った。
「……私もアナタみたいに笑うわ」
彼女は今までの愛想笑とは違い、心の底からキレイに笑った。
「うん。それがいいよ」
こうして彼女はキレイな笑顔を手に入れた。
