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チート能力「可能性は無限大」が人生を変える~超絶美少女な妹は第三皇子の僕が守ります~  作者: 愛輝磨生
第3章 成長期編

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第74話 トリック独立国首都ストーク

たくさんある作品の中から

見つけてくれて、ありがとうございます♪

 エルが限界突破を成し遂げて、火魔法の適性上限がDからCへ上昇した。

 僕はエルをおんぶしたまま、新風力車に帰還する。


「ただいまー!」

「「「おかえりー!」」」


 リゼ、クラウ、カルラの3名が出迎えてくれた。


「皆、エルが限界突破に成功して、火魔法の適性上限がDからCに上昇したよ!」

「エル、おめでとー!」

「うむ、さすがアタシの幼馴染だ」

「エル、おめでとうっす! いつか自分も限界突破して、追いつくっすよー」


 僕の発表にリゼ、クラウ、カルラの順にエルに対しお祝いの言葉を述べた。


「皆、ありがとう! 6年間諦めずに、努力を続けて良かったのだわ」


 エルがフラつきながら笑顔で答えた。


「リゼ、エルにヒールをかけてあげて」


 僕は、エルをソファーに座らせる。


「外は猛暑ですものね。エル、いきますよー、ヒール!」


 リゼが右手を前に出して、光魔法を行使すると淡い光がエルを包み込む。


「ありがとうなのだわ、リゼ」


 リゼにヒールをかけてもらって、エルの表情が少し穏やかになった。


「エル、このまま水風呂に入ってきたら?」

「クリス君、そうさせてもらうのだわ」

「カルラ、水魔法で浴槽に水を張ってくれる?」

「了解っす!」


 さて、リゼのヒールで体力面は回復したはず、後はエルの精神的な疲労を癒してあげよう。


「クラウ、エルを浴場までお姫様抱っこしてあげて」

「承知した」


 エルが、大好きなクラウにお姫様抱っこをされて、幸せそうにしている。

 うんうん、頑張って限界突破をしたのだ、ご褒美は必要だよね。


「お兄様にもヒールをかけますか?」

「うん、よろしくね」

「はい! いきますよー、ヒール!」


 リゼの右手から暖かな光が発現し、僕を癒してくれる。おお、体が楽になった。


「リゼ、ありがとう」

「どういたしまして、お兄様」


 リゼがニッコリと笑う。

 う、可愛いリゼをギュッと抱きしめたいけど、今の僕は汗だくなのだ……我慢しなければ。


「旦那様、お願いがある」


 ん? クラウが浴場から戻ってきたようだ。


「どうしたの?」

「このままデス砂漠を抜けると、次はいつ来れるかわからないだろ?」

「そうだね」

「そこで、巨大サソリを多めに捕ってきて欲しい。自分で行きたいところだが、アタシは火魔法が使えないからな」


 あー、クラウは海老の味がするって、気に入っていたよね。

 まあ、素材としても価値があるらしいので、反対する理由はないかな。


「わかった」

「いいの!? 旦那様大好き!」


 クラウが僕に抱きついてくる。


「ちょっ、今は汗だくだから離れた方がいいよ」

「アタシは全然気にしないぞ。むしろ、ご褒美だ」

「はいはい、離れないなら巨大サソリを捕りに行けないけど、仕方ないよね」

「ぐぬぬぬ」


 クラウが渋々僕から離れた。


「じゃあ、行ってくるね。リゼ、念のため結界を二重に張ってくれる?」

「はい!」

「クラウは、女性陣の護衛を頼むね」

「承知した」


 僕は再び外に出て、デス砂漠に降り立つ。

 そして、手当り次第に巨大サソリを20頭くらい討伐し、収納ボックスへ入れる。

 大分上達したようで、上空から上手く加減して火と風の複合魔法で、頭だけを狙撃できるようになった。


「もう近くには見つからないね……帰るか」


 僕は、新風力車へ帰還する。


「ただいまー」

「お兄様! おかえりなさい」


 リゼが僕に抱きついてきた。


「リゼ、僕の汗がついてしまうよ」

「大丈夫ですよ。ワンピースの下は水着ですから。お兄様と一緒に、お風呂に入ろうと思って待っていました」


 リゼが微笑みながら僕を見上げる。

 エルもお風呂から出てソファーで寛いでいるし、僕も汗を流しておこうかな。


「じゃあ、一緒に入ろうか」

「はい、お兄様」


 まだお昼なので、僕とリゼは手早くシャワー魔法で済ませて風呂を出た。

 今日中にトリック独立国の首都ストークに到着したいのだ。

 その後、昼食を済ませて一気にストークの町を目指す。


「クリス君、右方向に巨大サソリの大群が見えるのだけど」


 しばらく進んだところで、エルが巨大サソリを大量に発見したようだ。


「ん? ああ、本当だね」

「どこを目指しているのかしら?」

「僕たちと同じ方向だ……これはマズイかもしれないね」


 僕が前方を確認すると、遠くに町のようなものが二つ見える。

 左奥に見えるのは小さな村のような集落で、右手前に見えるのは壁に囲まれた規模の大きな町だ。

 おそらく右に見える大きな町が首都ストークではないだろうか。


 僕は速度を上げて、巨大サソリより先に町に到着した。

 そして、検問所から少し離れた所に新風力車を着陸させて、全員車外へ降りる。

 収納ボックスへ新風力車をしまい、徒歩で検問所まで来た。


「大騒ぎっすね」


 カルラの言う通り、検問所では軍隊が出動しているらしく、物々しい雰囲気になっている。

 僕たちが冒険者カードを提示して検問所の兵士に確認すると、間違いなく首都ストークの町だったので、そのまま中に入った。


「とりあえず、冒険者ギルドへ行ってみよう」

「そうですね、お兄様」


 僕たちは、一直線に冒険者ギルドを目指す。

 ギルドに到着すると、検問所同様に大騒ぎとなっている。

 

「何か手伝えることがないか、受付で聞いてみよう」


 皆が頷いたので、僕は受付を目指す。


「すいません、何かあったの?」

「ええ、巨大サソリのスタンピードが発生したの。今日は依頼どころではないから、あなたたちも家に帰ったほうが良いわ」


 受付嬢が僕たちのことを、心配してくれているようだ。


「何か手伝えることが、あるだろうか」

「その気持ちだけで嬉しいわ。親も心配しているでしょうから、早く家に帰って安心させてあげてね」


 完全に子供扱いされているな。

 11歳から15歳までの少年1人、美少女4人の冒険者パーティーだから当然ではあるが。

 あ、冒険者カードを提示していなかった。


「ごめんね、見せるのを忘れていたよ」


 僕は、冒険者カードを受付嬢に提示する。


「……はあ!? Aランク冒険者パーティー!?」


 受付嬢が大声で叫ぶと、今まで騒がしかった周囲が静かになる。

 そして、大柄な男が僕たちの方へ歩み寄って来た。


「Aランク冒険者パーティーってのは、本当か!?」

「はい」

「巨大サソリの討伐経験は?」

「今までに30頭くらい討伐したかな」


 ギルド長が目を見開いて驚嘆している。


「この中に火魔法使いは何人いる?」

「3人です」


 僕とエルとカルラの3人が手を挙げた。


「デス砂漠で貴重な火魔法使いが3人も! 頼む、巨大サソリ討伐の緊急依頼を受けてもらえるか?」

「はい。しかし何でこんなことに?」

「おそらくデス砂漠に、何か強い魔物が出現したのだと思う。その魔物から逃げ出した結果が、このスタンピードだからな」


 ん? ギルド長が言うような強い魔物なんて、見かけなかったけどね。

 すると、僕の肩をエルが優しく叩いてきた。


「どうしたの?」

「クリス君、デス砂漠を通過する直前に、クラウディアにお願いされて巨大サソリを討伐しに行ったでしょ?」

「うん、クラウの大好物だからね。その辺に居たのを、手当たり次第に捕って来たよ」

「何頭討伐したのかしら?」

「うーん、20頭くらいだったかな」


 エルが驚愕している。


「クリス君。魔物にも知力があるから、周囲で大量に同族がやられたら、一斉に逃げ出すのだわ」

「へ? もしかして、スタンピードが起こったのは、僕のせいなの!?」

「絶対にそうだとは、言えないのだわ。実際に強い魔物が突然現れた可能性の方が高いもの」


 エルが苦笑して僕を見ている。


「いずれにせよ僕は、このスタンピードを全力で止めないといけないね」

「責任重大なのだわ」


 こうして僕たちインフィニティは、ストークの町で巨大サソリ討伐の緊急依頼を受けるのだった。


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