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チート能力「可能性は無限大」が人生を変える~超絶美少女な妹は第三皇子の僕が守ります~  作者: 愛輝磨生
第3章 成長期編

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第56話 巨大蛙の呪い

たくさんある作品の中から

見つけてくれて、ありがとうございます♪

 巨大蛙を討伐した翌日の夕方、カルラが珍味とされる巨大蛙の肝を料理しようとしている。

 この肝は、昨日の討伐後に自分たちの体を洗浄してから、僕が風魔法で取り出し、洗濯魔法で奇麗に洗ったものだ。

 冒険者ギルドで討伐証明としても使え、巨大蛙の肝が大活躍である。

 まあクラウが超クサイので、受付嬢に討伐したことを簡単に納得してもらえたが。


 隔離されたクラウは、何度も風呂に入ったそうだが、エルが確認したところニオイに変化はないそうだ。

 仕方がないので、一人で剣術の稽古や風魔法の訓練をして過ごしているらしい。


「皆、肝の串焼きが出来たっすよ」

「私も作ってみました!」


 カルラとリゼが、肝の串焼きに挑戦したようだ。


「珍味らしいが、どんな味がするのか食べてみようかな」


 僕とエルでカルラの作った串焼きを食べてみる。


「焼いてもクサイね、味もあまり好きじゃないかも」

「クサイのは嫌だし、味も微妙なのだわ」


 僕とエルには、不評だった。


「確かに臭みが残って、いっすね」


 作ったカルラでさえダメみたい。


「あ、私が作ったのは、美味しいですよ」


 リゼが美味しそうに珍味を堪能している。

 僕とエルとカルラも、リゼが作った串焼きを食べてみたいのだが、激辛が確定しているのでちゅうちょしてしまう。


「はい、お兄様、あーん」


 リゼが僕に『あーん』をして、食べさせてくれるようだ。

 くっ、これでは断れないじゃないか……僕は覚悟を決めて一口食べてみた。

 

「……あれ? 美味いよこれ!」

「だから私が、美味しいって言ったじゃないですか」


 リゼがニッコリと僕に微笑む。


「私も食べてみたいのだわ」

「自分にもくださいっす」


 エルとカルラが、リゼの作った肝の串焼きを口に運ぶ。


「臭みがなくて、美味しいのだわ」

「なるほど、激辛香辛料が臭みを消して、肉の旨味を引き出したんすね。リゼたんは、肝料理の天才っすね!」

「そうかな? えへへ」


 エルとカルラが絶賛すると、リゼが嬉しそうに照れている。

 ああ、今日のリゼも超絶可愛い!


「カルラはこの後、夕食の準備だよね?」

「そうっすね」

「じゃあ、リゼとエルは串焼きを食べ終わったら、僕と一緒にクラウの所へ行ってくれるかな?」


 リゼとエルが頷いてくれたので、3人でクラウの隔離されている平家へ向かう。


「リゼは、クラウにキュア、ヒール、ハイヒール、エクストラヒールの順に光魔法を使って欲しい」

「それは構いませんが、何をするつもりですか?」


 リゼが首を傾げて僕を見ている。


「巨大蛙の超クサイ臭いが、光魔法で緩和できないかと思ってね」

「あー、確かに試してみる価値はありますね」

「私は、何をすればよいのかしら?」

「エルは、リゼが光魔法を使った後、クラウの臭いを確かめてもらいたい」

「うっ、クサイのは嫌だけど、仕方がないのだわ」


 エルがため息をつきながら答えた。

 クラウが大好きなエルからしたら、やっぱり放っておけないのだろう。


 隣接するクラウの住む平家へ到着した僕たちは、玄関のドアをノックした。


「はーい、誰かな?」


 ドアを開けたクラウと僕の目が合う。


「やっと会えた、旦那様ー!」


 クラウが抱きつこうとしたので、僕は土魔法で壁を作る。

 ドアを開けた瞬間、超クサイ臭いがしたのだ。


「うう、なんてヒドイ仕打ち」


 土魔法で出来た壁にはばまれて、クラウが不満そうである。


「仕方がないだろ、超クサイのだから」

「ぐぬぬぬ、巨大蛙め今度遭遇したらタダじゃおかないぞ」

「いや、また同じ運命になるぞ。今度は僕が離れた所から、魔法でトドメを刺すので、手を出したらダメだからね」

「うう、わかった……我慢する」


 クラウが珍しく殊勝な態度をとると、エルが瞳をキラキラとさせてクラウを見つめている。

 まあ確かに今の弱ったクラウは、レアなのかもしれない。

 幼馴染のエルでさえ、滅多に見れない表情なのだろう。


「クラウ、光魔法でニオイが取れるか実験してみよう」

「そんなことができるのか! 是非やってくれ!」


 クラウが笑顔で、実験への参加を表明する。

 僕は、収納ボックスから魔法の杖を取り出して、リゼに渡した。


「リゼ、キュアからお願い」

「はい、お兄様。クラウ、いきますよーキュア!」


 リゼが、いつものキメポーズで魔法の杖を高く掲げている。


「じゃあ、エル。クラウのニオイを確認してくれるかな」

「少し待ってね……超クサイのだわ」

「ううう、エルー。さすがのアタシも超クサイと言われるのは、傷つくぞ。せめて普通のクサイにしてくれないか」

「実験結果にそんたくしたらダメでしょ。諦めるのだわ」


 クラウは、がっくりと肩を落として、黙り込んでしまった。

 その後も実験を繰り返したが、ヒール、ハイヒール、エクストラヒールの全ての光魔法が効かない。


「エクストラヒールでもダメかー」

「上級光魔法が効かないなんて、巨大蛙の呪いは恐ろしいですね」


 僕とリゼは期待を裏切られて落胆した。


「クラウ、残念だがこれ以上、手の施しようがない」

「私も最善を尽くしたのですが……無念です」


 僕とリゼが諦めて、クラウの平家を離れようとする。


「ちょっ、待ってくれ! まるでアタシが、助からない命みたいな言い方やめて!」


 クラウが必死になって、僕とリゼを呼びとめた。


「食事は、エルが運んでくれるから大丈夫だよ。おそらく一週間くらいで、ニオイが消えるはずだから、このまま我慢してね」

「うう、わかった……」


 その後、エルの報告では、翌日から3日目までは超クサイ状態が続いたそうだ。

 4日目から徐々に改善して、結局8日目の朝、完全にニオイが消えたらしい。


 僕たちインフィニティは、今後『巨大蜂』と『巨大蛙』の討伐依頼は、よほどのことがない限り、受けないと決めたのだった。


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