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チート能力「可能性は無限大」が人生を変える~超絶美少女な妹は第三皇子の僕が守ります~  作者: 愛輝磨生
第3章 成長期編

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第47話 アメリアの苦悩

たくさんある作品の中から

見つけてくれて、ありがとうございます♪

 僕は、不遇なアメリア・メーベルトを救いたいと思った。

 彼女は、茶髪茶眼のストレートロングで推定Dカップ、身長160センチメートルくらいの奇麗系美少女である。

 その容姿を生かすべく、演劇の道に進むのは理解できるのだが、なぜ上達しない演技の勉強を10年間も続けているのか。

 まずは、そこから確認するべきだろう。


「アメリアは、女優として演技をするのが好き? 楽しい?」

「演技をするのは、嫌いではないかな。でも、子供の頃と違って最近は、楽しくないわね」


 僕の質問にアメリアが、ため息交じりに答えた。


「なぜ、楽しくないのに演技を続けているの?」

「私は、元々子役として、楽しく自由に演技をしていたのだけど、劇団の看板女優だった母が1年前に亡くなって、代わりに私が看板女優を務めることになったの」

「それは大変だったね」

「ええ、私は無理だって断ったけど、劇団代表の父がお前しかいない、お前なら出来るって強く推すから、仕方なく引き受けたのだけど」


 アメリアが苦笑する。


「でも、看板女優って大変じゃないの?」

「そうなの、看板女優は役作りが大変で、監督の要求に細やかに対応しなければならないの。昔のように楽しく自由になんて、できないのよ」


 アメリアが諦めたように溜息をく。


「母が亡くなった直後は、まだマシだったの。母のファンだった人たちが、若かりし頃の母にそっくりだと、私のことを見に来てくれたから」


 あ~そのファン心理は、わかる気がするな。


「最初は、連日満員御礼だったの。でもね、私の演技が全く母に及ばないから、少しずつ空席が目立つようになり、今では半分の席すら埋められなくなって……」


 ふむ、千秋楽なのに人がまばらだったのは、そういうことか。


 前世でも演劇に限らずスポーツなどもそうだが、偉大過ぎる親を持った子は大変な思いをする。

 常に親と比べられ、成功しても当たり前、失敗すれば周囲に大きく落胆されてしまうのだ。

 こんなにも割に合わない立場は、なかなか無いだろう。


「でも、私だって一生懸命頑張っているのよ。母のファンだった人たちの期待に少しでも応えられるよう、毎日休まずに稽古を続けて……でもね、私は母じゃないのよ、同じように上手になんて、できるわけないじゃない!」


 アメリアの瞳から大粒の涙が溢れている。


 毎日、公演前の過度な重圧、そして公演後の失望。

 まるで拷問のように終わりの見えない日々。

 彼女はもう精神的に限界ではないだろうか。


「アメリアは最近、自分の演技に限界を感じているのでは?」

「うん、毎日がとても息苦しいの」


 アメリアが瞳に溜まった涙を、ハンカチでぬぐっている。


「僕は占いが得意でね。今、君を占った結果、演技よりも別の才能に恵まれていると出たけど、心当たりはないかな?」

「別の才能?」


 アメリアが首を傾げる。

 その仕草だけで、普通の男なら一目惚れしてしまうくらい、可憐な美少女だ。

 まあ僕は超絶美少女なリゼを、毎日見てるから大丈夫なのだけど、凄い破壊力である。


「うん、芸術関連で演技以外に何か興味のあるものや、昔ちょっとだけしかやってないのに、上手にできてしまったことはない?」

「う~ん、芸術関連か~」

「例えば、歌唱、絵画、楽器とか」

「あ、楽器ならバイオリンを弾くのは好きだったわ。少し教わっただけで、きちんと音が出せて、すぐに曲も弾けるようになったし」


 アメリアが微笑している。


「バイオリンは今でも続けているの?」

「いいえ、母が亡くなって看板女優になると決めたときにやめたわ」


 アメリアが、ため息をついた。


「また、弾いてみたいと思う?」

「そうね、時間が許せば、また弾きたいわね」


 ふむ、千秋楽が終わったばかりで、時間が取れるような気がするけど……。


「この後は忙しいのかな?」

「いいえ、千秋楽が終わったばかりだから、さすがにこの後は休養するけど」

「よし、バイオリンを弾きに行こうよ! 僕も挑戦してみたいし」

「え? 今から?」

「うん、まだお昼過ぎたばかりだし、どうかな?」

「う~ん」


 アメリアは視線を上にあげ、何か考えているようだ。


「そうね、気分転換になるかもしれないし」


 こうして僕たちは、アメリアと一緒に楽器屋へ移動した。




☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆




 アメリアが案内してくれたのは、メインストリートに面した楽器屋である。

 昔、バイオリンを購入した店らしい。


「よう、アメリア久しぶりじゃないか」

「マスター、お久しぶりです」


 楽器屋のマスターらしき初老の男が、声をかけてきた。


「新作のバイオリンが先日入荷されてな、試しに弾いてみないか?」

「ここ1年くらい弾いていないのよ、奇麗な音がでるかもあやしいわ」


 マスターの誘いに、アメリアが苦笑している。


「ほら、楽譜もあっちにあるから、好きなの弾いておいで」

「もお、相変わらず強引なんだから。でも、少しだけ借りようかな」


 マスターから新作のバイオリンを受け取ると、アメリアは店内の角にあるスペースへ移動する。

 どうやら試し弾きをするための場所らしい。

 僕たちも彼女の後について移動した。


「まずは、音が出るか確認するから笑わないでよ」


 僕たち全員が頷くと、アメリアは色々な音を出し始めた。

 最初は、騒音のような酷い音だったが、次第に奇麗な音が出始める。

 しばらくすると、混じりけの無い澄んだ音色が、店内に響き渡った。


「ふ~、なんとかなりそうかな。じゃあ一曲だけ弾いてみるね」


 僕たちが拍手して歓迎すると、アメリアが照れ笑いを浮かべる。


「素人の演奏に期待しすぎだって、間違えたら笑って許してね。では、いきます」


 アメリアの演奏が始まった。

 僕は、出だしの音を少し聞いただけで、前世に聞いたことがある曲だと気づく。

 おそらく前世に音楽関係の仕事をしていた人が、この世界に転生して広めたのだろう。


 その後、アメリアは調子が出てきたようで、劇場での鬱憤を晴らすように楽しそうに弾いた。

 気づくと僕たちの周りには、音を聞きつけて集まった人で溢れている。

 店内は、まるでミニコンサートの会場みたいだ。


 アメリアは、途中で少しだけミスったようだが、気にせず笑顔で弾き続けた。

 聞いている人たちもミスなんてまるで気にした様子はなく、楽しそうに聞いている。

 そして、曲を最後まで弾き終わると、店内は拍手と歓声に包まれた。

 インフィニティの女性陣も皆、笑顔で拍手を送っている。


 ふむ、アメリアの芸術適性Sは、バイオリンかもしれないな。

 気になったので僕は、アメリアのステータスを確認してみた。


【アメリア・メーベルト】

 ファルケ帝国 平民 15歳 女


 知力 70/82

 武力 50/52

 魅力 90/90


 剣術 G/F

 槍術 G/F

 弓術 G/F

 馬術 F/C


 話術 A/A

 算術 C/A

 芸術 B/S (CからBへ上昇)

 料理 D/C


 おお! ビンゴかもしれない。

 僕は、アメリアを苦しめる演劇から彼女を解放できないか、思案するのであった。


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