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チート能力「可能性は無限大」が人生を変える~超絶美少女な妹は第三皇子の僕が守ります~  作者: 愛輝磨生
第3章 成長期編

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第42話 ハチミツ

たくさんある作品の中から

見つけてくれて、ありがとうございます♪

 巨大蜂を討伐した後、僕は死骸を箱に詰めた。

 死骸は、素材として売れるらしく、討伐証明にもなる。

 ちなみに箱は土魔法で作り、大きさは一辺が1メートルの立方体だ。

 風魔法で死骸を運び、箱に投入する。

 こうして巨大蜂の死骸が詰まった箱が、20箱出来上がった。 


「リゼ、エルの看病をお願いしてもいいかな?」

「はい、任せてください」


 戦いを経験したくましくなったのか、リゼが頼もしく見える。


「小さめの平家を複合魔法で作るから、二人で休憩してね。結界だけ張って、認識阻害はかけないでくれるかな。後で僕とクラウが、探せなくなってしまうから」

「わかりました」

「僕とクラウは、ハチミツを取ってくるから、少し待っていてね」

「はい!」


 あ、ハチミツと聞いて、リゼが目を輝かせている。

 戦闘中の凛々しい顔から、いつもの超絶美少女なリゼの笑顔に戻ったようだ。


「リゼは体調大丈夫かな? 魔力切れを起こしそうになっていたりしない?」

「はい、平気みたいです」


 やはり、リゼの魔力量は、かなり多いのかもしれない。

 あれだけ結界を二重に張り続けても、へっちゃらなようだ。

 まあ僕も上級風魔法を連発して、一時的に胸が苦しくはなったけど、魔力切れは起こらず今は元気一杯である。


「じゃあ行ってくるね。念のため結界は、二重に張っておいて」

「はい、お兄様」


 あ、クリスからお兄様に戻ってる。

 ちょっと残念な気はするけど、リゼにお兄様って呼ばれるのは、元々大好きなので問題ない。


 クラウと一緒に、巨大蜂が飛んできた方へ行ってみたが、すぐに巣を発見できた。


「うわっ、なんなのだ、この数の多さは!」


 クラウが驚いているが無理もない、そこには数多の巨大蜂の巣が存在していたのだ。


「とりあえずハチミツを集めてしまおうか」

「どうやって?」

「まずは、複合魔法で樽を作る。そして風魔法で巣を運び、分解してハチミツだけを抽出して、樽に入れて完成かな」


 僕は、風魔法を駆使して巣を分解した。

 ひたすら不純物を取り除き、ハチミツだけが残ると樽へ入れる。

 最初は大変だったけど、慣れてきてからは早かった。

 1つの巣で樽が丁度満杯になり、最終的に樽の数は30になる。


「樽が30ということは、巣も30あったのだよな」


 クラウが顔をしかめている。

 複数刺されて死にそうになり、巨大蜂には悪い印象しかないだろう。


「すごい数だよね、あれだけの大群になるわけだ」


 僕とクラウは、リゼとエルの休憩している平家へ戻り合流すると、冒険者ギルドへ移動した。




☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆




 冒険者ギルドに到着すると、僕は受付へ報告書を提出した。


「あら、おかえりなさい。無事に巨大蜂を討伐できたのですね。さすがBランクパーティーのインフィニティ」


 受付嬢が微笑んで僕を見ている。


「いや~、大変でしたよ。危うく全滅するところでした」

「は? インフィニティの強さで、そんなこと起こるわけが……はあ!? 巨大蜂が300匹って本当なの!?」


 報告書を見ながら発狂する受付嬢のヘルマへ、僕は先ほどの激戦について説明した。


「ちょっと待って、その話が本当なら、これはBランク依頼ではなくSランク依頼だわ」


 受付嬢がきっきょうしている。


「少し待っていてね、ギルド長に報告してくるので」


 受付嬢が走ってギルド長のところへ向かった。

 そして、息を切らしながら、すぐに戻ってきた。


「ギ、ギルド長がお呼びです。ご案内します」


 僕たち4人は、2階にあるギルド長の部屋へ通されて、4人全員が一つの長椅子に座った。

 ローテーブルを挟んで正面には、ギルド長らしき人物が、大きめの椅子に鎮座している。

 青髪紫眼で身長160センチメートルと、大人にしては小柄な感じだが、腕の筋肉だけが他の部位より異常に発達していた。


「ギルド長のトビアス・トンベックだ。ヘルマの話が本当なら大事件となる。討伐の証明になるものを見せてくれ」


 僕は、巨大蜂の死骸が入った箱を、収納ボックスから次々に出していった。


「ちょ、ちょっと待て! 一体いくつあるんだ?」

「全部で20箱ですね」

「はあ!? 待て待て、床が抜けちまう! ここから移動して、解体場で見せてくれ」


 僕は、出した物を全て収納ボックスにしまい、皆でギルド長の後をついて行く。

 せっかくなので、移動中にギルド長の人物鑑定をしてみた。


【トビアス・トンベック】

 ファルケ帝国 平民 冒険者ギルド、シーガル支部ギルド長 35歳 男


 知力 75/75

 武力 86/86

 魅力 90/90


 剣術 B/B

 槍術 F/F

 弓術 S/S

 馬術 A/A


 火魔法 A/A

 

 話術 B/B

 算術 B/B

 芸術 F/F

 料理 E/C


 全体的に数値が高く優秀な人のようだ。

 おお、弓術Sは初めてだな、どのように弓をひくのだろうか興味がある。

 そして、解体場へ到着するとカルラの姿があった。


「クリスっち~、依頼は終わったんすか?」


 全身血まみれのカルラに、リゼとエルが後ずさる。


「なんとかね。討伐の証明を見せるために、解体場へ来たんだよ」


 僕は皆の前で収納ボックスから、巨大蜂の死骸が入った箱を20個、極上のハチミツが入った樽を30個取り出して床に置いた。

 あまりの数に解体場内で、どよめきが起こる。

 そしてギルド長が箱の中を確認した。


「20箱全部確認したが、びっしりと巨大蜂の死骸が入っているな。巣の数も30あったのだろう?」

「はい、一つの巣からハチミツが、樽一つ分取れましたので」


 ギルド長の質問に僕が答えた。


「だとすると、総数は300を超えていたかもしれないな。いずれにせよ今回の依頼はBランクではなくSランクに変更となる」

「Sランク?」

「ああ、そんな数を一つの冒険者パーティーで、討伐できるわけないだろ。多数のAランク以上のパーティーで臨むか、軍隊の派遣を要請するか、どちらかだ」


 ギルド長がキメ顔で答えた。

 いや、そんなキメ顔されても困るんだけど……こっちは4人が死にかけたってのにさ!


「今回は申し訳ないことをした。死者が出てもおかしくないケースだ。それなのに全員が生還し、討伐までしてしまうとはな」


 ギルド長が僕たちに頭を下げている。


「よって、冒険者パーティー『インフィニティ』をBランクからAランクパーティーへ昇格とする」


 再びギルド長がキメ顔で言った。

 いや、僕たちはパーティーランクとか、気にしてないのだけど。


「え~と、それはどうも」

っす、反応薄すぎじゃない!?」


 ギルド長がキメ顔を崩して、きょうがくしている……もはや変顔だ。


「あの、嬉しいです。ありがとうございます」

「本当に? まあ、いいけどさ……それはそうと、巨大蜂の素材20箱全部、ギルドに売ってくれないか?」

「はあ……」

「通常なら金貨20枚だが、ほどよく切られて良い感じの大きさになっている。うちの作業負担が減る分、色付けて金貨30枚でどうだろうか?」


 自分たちで使う予定もなく、ギルドがボッタクリをするとも思えない。


「それでお願いします」

「おお! 助かるよ」


 僕はギルド長とガッチリ握手を交わした。


「後は巨大蜂の討伐報酬だが、当初の金貨20枚では安すぎる。Sランク依頼相当の報酬に変更するよう、私が直接交渉しようと思う」


 おお、ギルド長がいろいろと動いてくれるようだ。


「よろしくお願いします」

「任せてくれ。ただこれは、クラネルト公爵からの依頼なので、三日ほど待ってもらえるか。すぐに会える人では、ないのでな」

「承知しました」


 こうして僕たちは、一旦冒険者ギルドを離れて、シーガルの町近郊にある草原へと移動する。




☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆




「この辺でいいかな」


 僕は、人の往来のない適当な場所を選んで、いつものように平家を複合魔法で作った。

 皆も疲れているようで、速攻中に入って各自風呂を済ませる。

 今は、カルラの作った夕食を食べ終えて、リビングのソファーでくつろいでいるところだ。


「さあ、デザートっすよ」


 カルラが、ワゴンにケーキを乗せて運んでくる。

 女性陣から歓声が上がった。


「ハチミツを使ったケーキ?」

「そっすね。たくさんあるので、贅沢に使わせてもらったっす」


 僕の質問にカルラが答える。

 女性陣にも大好評なようだ。


 いつかリゼに美味しいデザートを作って驚かせようと、ラノベのテンプレみたいなことを考えていたのだけど。

 カルラの話を聞くと、この世界のデザート事情は、前世の日本と変わらないらしい。

 おそらく前世でパティシエだった人が、この世界に転生して、すでにデザートのレシピを広めてしまったようなのだ。

 残念だが仕方ない、また別の方法を探そう。


「あれ? クラウは?」


 女性陣が美味しそうにハチミツケーキをおかわりする中、クラウの姿だけ見あたらないのだ。


「あ~クラウは……ちょっと見てくるっす」


 カルラが苦笑しながらクラウを探しにいく。

 そしてすぐに、カルラが戻ってきた。


「お待たせしたっす」

「……」


 コイツ本当にやりやがった。

 そこには体中にハチミツを塗りたくったクラウが、ワゴンに寝ていたのだ。

 まあ水着を着ているから、一応冷静さは残っているようだが。


「いや~、アタシは裸で構わないって言ったら、カルラが水着を着けろってしつこくて」

「……」

「さあ、ご主人様、アタシを召し上がれ!」


 たくさんあるからって、食べ物で遊ぶのは、感心しないな。

 ここは、後でスタッフが責任もって食べました的な感じで、僕が舐めるべきか。


「ハチミツが勿体ないから食べるけど、二度としたらダメだからね」

「は~い、ご主人様」


 クラウには、お仕置きが必要だな。

 世界中の皆が、くすぐったいと笑い転げる場所を、徹底的に舐めてやろう。

 僕は、迷わずにヘソの周りを舐めまくった。


「ちょ、そんないきなり……ギャハハハ! ちょ、やめ、イ~ヒッヒッヒッ! 待って、待って、アヒャヒャヒャ!」


 笑い疲れたクラウがワゴンの上で、ぐったりしている。

 うむ、これでクラウも反省しただろう。


「もう、ご主人様、オヘソの周りは禁止だぞ」

「……」

「ハチミツが勿体ないから、最後にもう一回だけ、別のところを舐めて欲しい」

「本当に最後だよ?」

「ああ、約束しよう」


 確かにハチミツが勿体ないので、あと一回だけ。

 さて、どこに行こうか……足はシャワー魔法のときに、クラウが新しい扉を開きかけたからダメだな。

 とすると、ヘソから上に行くしか道がない。


「じゃあ、行くよ~」

「ああ、どんとこい!」


 僕はヘソの上あたりからスタートして、お腹、胸の谷間、首へと到達した。

 すると、クラウの様子がおかしい。

 頬を朱に染め、息が荒いのだ。


「ちょっ、ご主人様、そこでやめないで……」

「……」

「もう少しで、新しい扉が開きそうなんだ」


 僕は風魔法を使って、クラウをワゴンから持ち上げて、浴場へ運ぶ。

 そして、浴槽の中にお湯を張り、クラウを放り込んだのだった。


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