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チート能力「可能性は無限大」が人生を変える~超絶美少女な妹は第三皇子の僕が守ります~  作者: 愛輝磨生
第3章 成長期編

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第41話 自分にできることを

たくさんある作品の中から

見つけてくれて、ありがとうございます♪

 このままじゃダメだ……巨大蜂の大群を討伐する、起死回生の作戦を考えねば……。


 待てよ、魔物鑑定の特徴に記載されてた、軍隊の出動を要請する手は?

 巨大蜂に囲まれて、アリのはい出る隙もない状況で、誰が呼びに行けるというのか。


 じゃあ、4人が乗った風力車を、リゼの結界で守りながら撤退する手はどうだろうか?

 う~ん、風力車は結構重量があるので、巨大蜂を振り切れるほどの速度が出せないな。

 それに、巨大蜂を引き連れて移動すると、町に住む民が襲われるかもしれない。


 となると、ここで討伐する以外に方法はないのか。

 何か必殺技的な上級魔法は、ないかな?

 そもそも僕は、戦闘用の魔法訓練を受けていない。

 リゼのお世話をしたり、喜ばせたりするための魔法を磨いてきた……。


 そうか複合魔法だ!

 巨大蜂が苦手な水を使った複合魔法は、ないだろうか?

 シャワー、流れるプール、ウォータースライダー、洗濯……。


 ん? 洗濯はどうだろうか。

 巨大蜂を洗濯すると、羽が濡れて飛べなくなり、機動力を奪える。

 1匹ずつ洗っている時間的余裕はないので、全部まとめて洗えないだろうか。

 やってみる価値はある、というかこれ以外に思いつかない。


「クラウ、大掛かりな複合魔法を使うから、一旦引いてくれ」

「承知した」


 クラウが剣をさやにしまった。


「リゼは大丈夫?」

「はい、大丈夫です!」

「じゃあ、リゼはそのまま二重結界を維持して」

「了解!」


 いつもの甘えん坊なリゼからは、想像もつかないくらい凛々しい表情だ。

 そして瞳からは、決して負けないという強い意志を感じる。


「エル! 無理せず、自分が楽な体勢にしてね」

「私だけ戦えなくて、申し訳ないのだわ」

「そんなことないよ、エルは自分にできる最善を尽くしてくれた。元々攻撃陣ではないのに、不慣れな水魔法を連発させた僕の責任だ。すまなかった」

「クリス君……」


 僕も自分にできる最善を尽くそう。

 勇者のような一撃必殺のチート能力は、僕にはない。

 でも、元はGだった適性を努力してSまで上げた。

 しかも四大魔法すべてを。

 僕の複合魔法で明確にイメージさえすれば、できないことはないはずだ。


「いくよ~!」


 僕は意識を集中させて、巨大蜂すべてを洗濯するイメージを明確にする。

 リゼの結界内部から、外に張り付いている個体を、引きはがすように水の膜を押し上げていく。


「おお、巨大蜂が全部、結界から離れたぞ」


 クラウがきょうがいしている。

 僕は、そのまま水の膜を押し上げつつ、地面にも水の膜を作った。

 そして地上にいる個体を、全部持ち上げることに成功する。


 さらに空にも水の膜を作り、下降させて空中を飛ぶ個体を追い詰めた。


 最後に四方の側面に水の膜を作り、中心へ向けて移動させ水の膜による箱が完成する。

 箱の中には、最初に作って押し上げた水の膜も詰め込んだ。


 僕は完成した水の箱をさらに小さくする。

 箱の中では、自由に飛べなくなった巨大蜂が、うごめいていた。

 僕はここぞとばかりに、箱の中に大量の水を作り出し満杯にすると、風魔法で一気にかき回す。

 巨大洗濯魔法の完成である。


「できた! このままいけば窒息する可能性もあるね」

「クリス、これって洗濯魔法?」

「そう、良く気付いたね、リゼ」

「こんなふうに応用ができるなんて、すごいわクリス!」


 リゼが僕のことを褒めてくれた瞬間、洗濯中だった水の箱に亀裂が入る。

 嘘だろ……まだ洗濯開始から1分と経っていない。

 複数の巨大蜂が嚙み砕いたか、毒針で刺しまくったのか……。

 そしてついに水の箱は破壊され、中から300匹前後の巨大蜂がボトボトと地面に落下する。


「う、うそ……」


 リゼが驚いて目を見開いている。

 

「大丈夫、これで飛べないはず。機動力さえ奪えば、後はトドメを刺すだけだ」


 僕は、地面に落ちてうごめいている巨大蜂を観察する。

 飛べる個体は、1匹もいないようだ。

 しかし、全部の個体が諦めることなく、リゼの結界を目指してズルズルと前進してくる。

 まるでゾンビのようだ。


「信じられないのだわ。飛べなくなっても戦意を喪失しないなんて」

「な、なんか怖いですね」


 エルとリゼもドン引きである。

 さあ、仕上げと行きたいが、どうしたらよいものか。


 火魔法は、森林火災になる危険がある。

 水魔法は、これ以上使っても無駄だろう。

 土魔法で叩き潰すとかは……クラウの剣ですら、固くて切り裂くのが大変そうだったのだ。

 となると風魔法で、剣のように切り裂くしかないか。


「風魔法で切り裂いてみるよ。効果があれば良いのだけど」

「良い作戦だと思う。頑張れよ、クリス」


 僕は、クラウの応援に頷いて答えると、初級の風魔法ウインドカッターを試してみた。

 すると、あっさり固い外皮に弾かれてしまう。

 これは、上級風魔法の連打しかないな。

 特に技の名前があるわけではないが、上級風魔法でもう一度切り裂いてみた。


「おお、真っ二つじゃないか。いけるぞクリス!」


 クラウが歓喜を爆発させていた。


「クリス! 頑張れ!!」

 

 そしてリゼが、大きな声で僕を鼓舞する。

 すると僕の中に、温かく優しい何かに包み込まれるような心地よさを感じた。

 力が湧いてくる!


 僕は、リゼの瞳を見つめて頷いた。

 こうしている間にも、少しずつ巨大蜂が近づいてきている。


 僕は先ほどと同じように、上級風魔法を使う。

 一つや二つではない、巨大蜂の真上から下へ向けて、縦に横にと連打した。

 まるで、まな板の上に巨大蜂を置いて、包丁で縦に横にと乱打する感じで。


 すると巨大蜂の大群は、だんだんと姿を変えていく。

 僕は、原形をとどめている個体が無くなるまで、ひたすら上級風魔法を撃ち続けた。


「ハア、ハア、ハア……動いている個体は?」


 こんなに魔法を連打したのは、初めてだ。

 胸が苦しい……。


 皆が前方を見つめている。

 前方の景色に、一切の変化がない。 


「やったみたいだね」


 どうやら巨大蜂の大群を、討伐できたようだ。

 その瞬間、皆が集まってきて、僕は揉みくちゃにされる。

 インフィニティのメンバーが、誰一人欠けることなく戦いを終えられて、僕は安堵したのだった。


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