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チート能力「可能性は無限大」が人生を変える~超絶美少女な妹は第三皇子の僕が守ります~  作者: 愛輝磨生
第3章 成長期編

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第37話 初めての依頼

たくさんある作品の中から

見つけてくれて、ありがとうございます♪

 合宿を終えた翌日の朝、朝食を済ませて僕たちは、庭に集合している。


「クリス君、クラネルト公爵領への移動手段は、どうするのかしら?」

「旦那様、本来なら乗馬か馬車での移動になるが、ここには馬がいないぞ、どうするのだ?」


 エルとクラウが、心配してくれているようだ。


「大丈夫だよ、風魔法を使うから」

「風魔法って、まさか空を飛ぶ気じゃないでしょうね!?」


 エルが不安げに僕を見ている。


「それも考えたけど、途中で魔力切れを起こしたら、全員落下して大惨事になるからやめたよ」

「そう、ならいいのだわ」


 エルがほっと息を吐いて、安堵しているようだ。


「そこで、僕が考え出した『ふうりょくしゃ』を見て欲しい」


 僕は、収納ボックスから風力車を取り出した。

 リートベルク侯爵家の馬車を参考にして、合宿中に土魔法で作り、改造を繰り返したのだ。

 帝国の書庫にあった乗物大全集の記述も、かなり役立っている。


「キャビンしかないのだわ?」

「馬に引かせるわけじゃないからね。キャビンの前方に運転席があるので、そこに僕が座って操作する」

「酔わないっすかね?」

「基本は、地面から30センチメートルくらい浮かせて移動するから、揺れたりしないよ」


 エルとカルラも納得したようだ。


「さあ、乗って乗って、出発するよ~」


 僕は、皆が風力車に乗り込んでいるときに、合宿中皆で暮らした平家を、壊して土に戻した。


「なんか勿体ないっすね」

「誰かが勝手に住みついても困るからね、仕方ないかな。じゃあリゼ、結界と認識阻害を解除して」

「はい、お兄様」


 こうしてインフィニティの合宿地は、ただの草原へと戻った。


「皆、準備はいいかな?」


 皆が頷いたので、いよいよ隣町のクラネルト公爵領へ移動開始である。


「出発!」


 僕は運転席に座り、風力車を浮かせると徐々に加速して、大草原を駆け抜けた。


「旦那様、道路を走らないのか?」

「帝都の近くだから、馬車も通行人も多いからね」

「たしかにな」

「なので、行けるところまで、このままでいくよ~」


 結局、クラウの心配をよそに、通常馬車で丸一日かかる行程を、わずか1時間ほどで走破した。

 ちなみに、道路上を走ったのは最後の5分くらいだ。

 僕たちは、検問所を通過してクラネルト公爵領の中心都市シーガルへ到着した。


 検問所では、早速冒険者カードが役に立った。

 あれこれと詮索されることもなく、通行税も無料、作っておいて大正解といえる。

 僕は、全員が降りたのを確認すると、風力車を収納ボックスへしまった。


「皆、冒険者ギルドまで徒歩で移動するよ。途中の店で、不足している食料や雑貨を買い足そう」

「了解っす。クリスっち、生肉が無いので補充したいっすね」


 帝城から持ってきた生肉は、初日のバーベキューで食べつくした。

 それ以降は干し肉を食べていたが、11歳から15歳の少年少女である、皆焼肉が大好きなのだ。

 ここで生肉を大量に確保したいところだよね。

 それと、実験的に収納ボックスに保存しておいた生肉は、1か月経過しても一切劣化していなかった。

 さすが女神パラスのお気に入り、大容量だけでなく高性能。


「大丈夫、生肉はこれから受ける依頼で手に入るよ」

「依頼っすか? まさか、いきなり魔物討伐とかしないっすよね?」


 カルラがジト目で僕を見ている。


「大丈夫、僕たちはCランクパーティーだよ。難易度B以上とされる魔物討伐も受けられる」


 冒険者ギルドのガイドブックは、全部目を通した。

 Cランクパーティーなら一つ上のBランクまでの依頼を受けられる。


「いや、受けられるとかキメ顔で言われても困るんすけど。失敗したら死ぬっすよ」


 カルラが心配していると、冒険者ギルドへ到着した。

 もう昼前の時間なので、受付のある一階は閑散としている。

 聞いた話では、朝と夕方は混雑するらしい。

 僕は、一直線に受付へ進み、受付嬢に話しかけた。


「依頼を受けたいのですが」

「冒険者カードを拝見いたします」


 僕は、Cランクパーティーの記載がある冒険者カードを提示した。


「Cランクパーティー!?」


 受付嬢が驚いている。

 まあ、こんな少年少女のパーティーなんて、普通は最低ランクのGか、よくてFくらいなのだろう。


「失礼しました、受付を担当しておりますヘルマと申します。難易度Bまでの依頼が受けられますが、あと2か月以内に達成できないと、Dランクへ降格となりますので、ご注意ください」


 受付嬢のヘルマが丁寧に説明してくれた。

 20歳くらいの茶髪ショートヘアで、仕事のできる美人お姉さんといった感じ。

 身長は160センチメートルくらいで、胸はCカップくらいかな。

 まあCからDカップくらいがこの世界の平均だと思うので、決して小さくはない。

 インフィニティのメンバーが、大きすぎるのだ。


「魔物討伐の依頼は、ありますか?」


 受付嬢の表情が、ひきつっている。


「ええと、初めての依頼が魔物討伐というのは、前例がないかもしれません」


 まあ、内心は『なめたこと言ってんじゃねーぞ、ガキども』ってところだろうか。


「優秀なパーティーということで、Cランクからのスタートなのでしょうけど、それでも皆さん最初は簡単な依頼から始めますよ」

「大丈夫、危険と判断したら逃げて帰ってくるので」

「ええと、依頼に2回続けて失敗すると、降格になりますのでご注意ください」

「なるほど了解です」


 これだけ説明しても僕の気持ちに変化がないと諦めたのか、受付嬢はため息をつきながら討伐依頼の資料を、カウンターの上に置いた。


「現在のBランク依頼は、巨大蜂、巨大蛙、巨大牛、巨大豚、巨大鶏の5つです」


 この世界の魔物は、動物が突然変異で巨大化し、魔力を宿し狂暴になったものらしい。

 そして名称の前に漏れなく『巨大』がつく。

 まあ、日本語の使える世界だからなのか、和風な感じの名称だ。

 もしくは、女神パラスが管理する世界なので、パラスが適当に付けただけの可能性もある。


「皆、どれが良いかな?」

「「「「牛肉!」」」」


 満場一致で女性陣全員の意見が重なった。

 魔物とはいえ、元は動物なので、肉の味に変化はないらしい。

 焼肉に飢えた皆が、巨大牛ではなく牛肉と思わず言ってしまったようだ。


「牛肉? ええと、巨大牛でよろしいでしょうか?」


 受付嬢が再び顔をひきつらせて、確認を求めてきた。


「はい、巨大牛でお願いします」

「こちらは、すでに2組のパーティーが挑戦して、全て失敗に終わっております。死傷者も出てますが、よろしいでしょうか」


 受付嬢が物騒なことを言う。死者が出てるとかヤバイのでは?

 もう一度、皆の方を確認すると、全員瞳をキラキラとさせている。

 ああ、これは死傷者の話とか耳に入っていないな。この後の焼肉パーティーを妄想中のようだ。

 まあ、僕とクラウが協力して戦って負けるようでは、すでにこの世界は魔物に支配されているはず。

 油断は禁物だけどね……。


「心配してくれてありがとう。でも、巨大牛でお願いします」


 受付嬢は、苦笑しながらカウンターの引き出しを開けて、書類を取り出した。


「危険を感じたら、すぐに逃げてくださいね。私の弟が、あなたと同じように15歳のころ、冒険者になって亡くなってしまって。剣術の才能があると、将来を期待されていたのですが。どんなに才能があっても、魔物討伐は一瞬で命を落とします。もう弟と同じことが起こるのは、耐えられません」


 この人は、弟さんを亡くしていたのか。

 話から推測するに、おそらく若くしてCランクパーティーに在籍し、Bランク依頼の魔物討伐で命を落としたのだろう。

 僕の姿が、弟さんと重なったのかな。


「危険だと思ったら、すぐに引き返しますね。忠告してくれてありがとう」


 僕は、受付嬢から魔物討伐依頼の書類を受け取ると、インフィニティのメンバーと共に魔物討伐へと向かうのだった。


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